期待の墓場 Netflixオリジナル映画がっかり3選

Netflixで何を観ようか迷っているあなたへ。
今回は当ブログが「あえておすすめしない」オリジナル作品を3つ紹介します。
観る前に知っておけば、貴重な時間を守れるかもしれません。もしくはグロい虫をついつい見たくなるノリで試してみるのも一興。

 

 

リディキュラス6

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出典:https://www.themoviedb.org/

制作:2015年
監督:フランク・コラチ
主演:アダム・サンドラー、テイラー・ロートナー、ロブ・シュナイダー

わびしさの芸術

西部劇の皮をかぶったコメディ――というより、笑いの墓場に馬車で突っ込んでいくような作品。
物語は、アダム・サンドラー演じる謎のアウトローが、腹違いの兄弟たちとともに父を探す旅に出るという、いかにも“アメリカン・ジョークで押し切る気満々”な構成。
だがギャグはことごとく滑る。この時点で相当いたたまれない。

しかし何より、テイラー・ロートナーの存在が切ない
『トワイライト』で一世を風靡した彼が、ここでは知能指数が迷子になったようなキャラを熱演。
いや熱演というより自らのキャリアにとどめを刺す儀式にしか見えない。かつてのイケメンが、ここまで振り切れるのはある意味で潔い。

全体として、笑えないコメディというより笑えなさを笑うメタ作品のような趣がある。
侘しさと開き直りが同居するその空気感は、ある意味芸術。観る者の感情を逆撫ですることにかけては妙に完成度が高い、微妙に忘れがたい一本。

 

 

タイタン

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出典:https://www.themoviedb.org/

制作:2018年
監督:レナート・マルクス・グリーン
主演:サム・ワーシントン、テイラー・シリング、トム・ウィルキンソン

進化して退化

人類の新たなる故郷の候補、それは木星の衛星タイタン――という設定まではSFの王道。
だがそこから先は進化という名の人体改造ホラーが暴走し、観客を「なんでこの脚本で行けると思ったんだろう…」という疑惑の深淵に突き落とす。

サム・ワーシントン演じる主人公は、人類を救うため人体改造の実験台に志願。案の定、改造が進むにつれ徐々に人間性を失っていく。
喋れなくなり、顔は青白く目はギラつき、なんか触手まで生え、最終的には用途不明の生命体に。進化というより、退化というか、もはや…もう本当になにこれ
しかも科学者たちはその姿を見て「成功だ!」と歓喜。いや、どこが?

物語は一応、家族愛や科学の暴走をテーマにしている風だが、あまりに展開がグダグダすぎて途中から何を見せられているのかという疑問が主役に躍り出る。
だがその混沌こそが本作の魅力。狙って作れるものではない天然のカオス。ある意味、奇跡の一作。

 

 

セレニティ

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出典:https://www.themoviedb.org/

制作:2019年
監督:スティーヴン・ナイト
主演:マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェイソン・クラーク

わけわからん それしか言葉が見つからない

漁師が魚を釣る話かと思ったら、元妻が現れて「夫殺して♡」とお願いしてくる。そこまではまあ、昼ドラの延長線で済む。

だがその後、物語は急にメタフィクションの沼にダイブ。実は全部PC内の仮想空間でした〜という超展開に、むしろ観客の脳内CPUが強制終了。
しかも現実では息子が虐待されてて、ゲーム内でラスボスを殺したらリアルでも悪人が死ぬって、どんな仕様だよ!?

最終的に「子供が父親を刺してハッピーエンド」という倫理の墓場みたいな結末に至るが、なぜか雰囲気は感動系
この映画、もはや意味不明を芸術に昇華させた壮大な事故である。

でもまあ、ここまで突き抜けると逆に清々しい。
観終わった後「俺たちは何を観たんだ…」という哲学的問いが残る逸品。おすすめはしないが、語り草にはなる。

 

がっかり作品も味わい方次第。
とはいえ観る価値のある名作もNetflixにはたくさんあります。
気になる方は当ブログの他記事をぜひどうぞ。

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