巨大ロボット。それは人類の夢。
という訳で今回は、そんなロボットが登場する映画ベスト3を完ッ全に趣味視点だけで選んでみました。

ほんとに趣味記事ね…。
まあいいけど。
🥇1位 パシフィック・リム

- 制作:2013年
- 監督:ギレルモ・デル・トロ
- 主演:チャーリー・ハナム、菊地凛子、イドリス・エルバ
太平洋の深海に開いた異世界への裂け目から、巨大生物“KAIJU”が次々と現れ人類を襲う。
KAIJUに対抗するため、各国は協力して巨大ロボット“イェーガー”を開発。
かつてKAIJUとの戦いで兄を失った元パイロット・ローリーは、日本人研究者マコとペアを組み、旧型イェーガー『ジプシー・デンジャー』で決戦に挑む。
狂気の描き込み
巨大ロボットというジャンルの“魂”を証明した究極の一作。
登場するイェーガーたちはただの鉄塊ではない。
ネジの一本、サビのひとかけらにまでギレルモ・デル・トロの狂気じみたディテールが描き込まれている。
中盤の香港夜戦はこの映画の頂点だ。
人類の切り札だった複数のイェーガーが、KAIJUの猛攻に次々と沈んでいく。
エース機すら動力源をピンポイントで狙われて沈黙。
絶体絶命と思われたそのとき、封印されていた主人公メカ・ジプシーデンジャーが満を持して現れる。
ジャーン!
ラミン・ジャワディの重厚なスコアが鳴り響き、複数のヘリに吊られたジプシーが夜の空に登場。ワイヤーがパージされ、巨大な水しぶきを上げながら海面に着水する。
あおりアングルで捉えられる巨大な雄姿!
表面装甲に流れる海水のディテールが観客の脳内に“質量”を刻みつける。
巨大ロボというマンガ的で幼稚とされがちな存在に、ここまでのリアルを注ぎ込んだ執念。
それが“憧れの存在が今ここにいる”という圧倒的な実在感を生む。
魂が震えるとはこういうことだ!!
🥈2位 第9地区

制作:2009年
監督:ニール・ブロムカンプ
主演:シャールト・コプリー、ジェイソン・コープ、デビッド・ジェームズ
南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に突如現れた巨大宇宙船。
乗っていた異星人たちは難民として地球に受け入れられ、「第9地区」と呼ばれるスラムに隔離される。
異星人の強制移住を担当するクソ野郎の職員ヴィカスは、謎の液体を浴びて身体が変異。貴重な実験サンプルとして追われる身となった彼は、異星人クリストファーと協力し逃亡する羽目に。
その逃避行のさなか、彼は次第に人間社会の残酷さと異星人への共感に目覚めていく。
イヤな奴でもやる時はやる!
クライマックスに登場するエクソスーツがめちゃくちゃカッコいい!
本来人間には扱えないはずのシロモノだが、事故で人間とエイリアンの遺伝子が融合した主人公のみ搭乗することが出来る超兵器。
この「主人公=特別感」が厨二心を直撃する。
主人公ヴィカスは異星人に対して差別的で嘲笑的ですげー嫌な奴だが、クライマックスではエイリアンの親子を守るため捨て身の戦いに挑む!
「イヤなやつが良い事するギャップ」効果が存分に猛威を振るう、最高に熱い展開に心奪われる。
そして満を持して起動するエクソスーツ。
その戦闘力は圧巻の一言!
特に敵の銃弾を重力フィールドで受け止めて跳ね返すという演出のカッコ良さは、主人公のイヤな奴っぷりを吹き飛ばしてなお大量のおつりが出る。出まくる。
少し前の映画ではあるが、移民をいじめるのがカッコいとされつつあるクソみたいな現代においてこそこの痛烈な風刺が効く。
社会派映画としてもロボ映画としても屈指の傑作。
🥉3位 ガンヘッド

制作:1989年
監督:原田眞人
主演:髙嶋政宏、ブレンダ・バーキ
西暦2039年。
かつて人類に反旗を翻した巨大コンピュータ「カイロン5」が眠る孤島・8JOに、トレジャーハンターたちが潜入。
目的はCPUの奪取だったが、島には未だ稼働する殺戮兵器と謎のバイオロイドが潜んでいた。
生き残った青年ブルックリンは、かつての戦闘ロボット「ガンヘッド」を修復し、女性レンジャーのニムや孤児たちと共に再びカイロン5に挑む。
実物大ロボが魅せる唯一無二の世界観
アクションシーンは暗くて何が何だか分からず、ドラマ部分も薄い。
40年前の映画ということを差し引いても、正直傑作とは言い難い粗削りぶりだ。
だが本気で巨大ロボットを造って撮影したという一点突破のロマンが、短所のすべてを粉砕する。
実物大のガンヘッドが煙を吐きながらガチャガチャ動く。この“無謀な情熱”こそが、映画というジャンルの最終兵器だ。
ついでに自律AI搭載型なので喋る。しかもまあまあウィットや皮肉をこなす。
日本のアニメじゃ定番の喋るロボだが、意外とハリウッドではレア。そんな事情にもニッポン魂の残り香がある。ここもロマンだ。
なおガンヘッドのデザイン担当は河森正治。
つまり当然のように変形する。劇中ではいまいち変形の必然性が伝わりにくいが、もう変形するだけでロボ映画的には勝利。
そして監督は原田眞人。
近年では『日本のいちばん長い日』や『燃えよ剣』など硬派な史劇で知られる巨匠だが、若い頃はこんな頭の悪い(最大級の賛辞)を撮ってた事実には勇気づけられる。

という訳でスーパーロボット映画3選でした。
当ブログでは他にも映画を語り中。良かったら見て行って下さい。

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