時系列で辿るエイリアンの起源と進化――『プロメテウス』から『エイリアン』まで!

作品数が増えに増え、一大叙事詩と化したエイリアンシリーズ。
最新作『エイリアン:アース』の配信を記念して、今回は過去作をざっくり振り返ってみたいと思います!

サーガの流れを把握するために、劇中の時系列順で追っていきましょう。公開順じゃないので、ちょっとした”時空の旅”感。

今回は全8作品中、前半の4作をピックアップ。
プロメテウスから始まり、あの“最初の恐怖”に至るまで――です!

 

 

プロメテウス

出典:https://www.themoviedb.org/

制作:2012年
監督:リドリー・スコット
主演:ノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン

人類の愚かさが火を噴くぜ!

作中設定年: 2089年~2093年

人類の起源を探るべく、科学者たちが宇宙船プロメテウス号で遥か彼方の惑星へ。
そこには“創造主”と目される存在の痕跡が…。

プロメテウス号の乗組員たちは、宇宙飛行士というより「はしゃぐ観光客」レベルの知性と警戒心で、明らかにヤバそうな生命体に素手で触れたり、未知の惑星でいきなりマスクを外したりやりたい放題。で、粗方みんな死ぬ。
ファスベンダー演じるアンドロイドの方がよっぽど知的で哲学的。

創造と破壊、神と人間、知性と愚かさ——テーマは壮大なのに、実際の展開は「え、それやっちゃう?」の連続。だがそのギャップこそが本作の妙味なのだ。

 

 

エイリアン:コヴェナント

出典:https://www.themoviedb.org/

制作:2017年
監督:リドリー・スコット
主演:マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストン、ビリー・クラダップ

度を越したいたずら小僧の記録

作中設定年: 2104年

宇宙移民船コヴェナント号が目的地変更の末に辿り着いたのは、前作『プロメテウス』で地獄絵図と化した惑星。
乗組員たちは「ここ、住めそうじゃね?」と軽率に降り立つが、そこで待っていたのは神を気取るアンドロイド・デヴィッド氏による壮大な厨二病ワールドだった。

デヴィッドが描き出す創造と破滅の哲学は一見の価値あり。文明の一つは軽く消し飛ばす、こじらせ切った厨二病がここにある。
ただしゼノモーフの扱いはもはやゲスト出演レベルで薄味もいいとこ。予告編で見せた暴れっぷりがピークだ。おい!

ホラーというより哲学SFな一本。

 

 

エイリアン:アース

出典:https://www.themoviedb.org/

制作:2025年

地球にゼノ襲来!前後のシリーズとの整合性やいかに!?

作中設定年: 2120年?

舞台はついに地球。
宇宙から迷惑極まりない巨大船“マジノ号”が墜落し、乗組員もろとも各種エイリアンをばら撒く。触手系・虫系・眼球系まで、グロテスク生物のフルコースが展開だ!

執筆時点で未完なのでまだ何とも言えないが、前後のシリーズとの接続にはそんなに熱心ではないもよう。番外編の空気が強い。
細かい理屈はさておき、地球にゼノが来たらこうなるという一点突破の説得力。グロと混沌の中に「これが見たかった感」的な安心感が漂う。

 

 

エイリアン

出典:https://www.themoviedb.org/

制作:1979年
監督:リドリー・スコット
主演:シガニー・ウィーバー、トム・スケリット、ジョン・ハート

すべての始まりにして金字塔

作中設定年: 2122年

宇宙貨物船ノストロモ号がとある惑星に着陸。
乗組員が調査に向かった先で、卵から飛び出した何かが顔面にくっつく。あげく離れない。そこから始まるのは、密室型宇宙船で登場人物が一人ずつ血祭にあげられるサバイバルホラーだ。

当時のSF美術の常識をぶち壊したノストロモ号のきたねぇ工場感も衝撃だが、それ以上にゼノモーフの造形がすでに完成されすぎ。
虫に似て獣に似て神に似て、そのどれでもない。ただ殺すために生まれた存在の説得力よ。

今見ても古びないのは、恐怖の設計があまりに精密だからだろう。シリーズの原点にして、未だ頂点

 

 

エイリアンサーガ前半のまとめ記事でした。

後半に続きます!

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