ディズニープラスで何か観たいけど、長編はちょっと重い……そんなあなたにこそ刺さる、短編アニメのおすすめ3選をご紹介します。
尺は短くても、語りも演出もクセ強め。
気軽に観られて、気づけば深みにハマっている。
そんな”短くて濃い”作品たちをピックアップしました。
紙ひこうき
制作:2012年
監督:ジョン・カース
モノクロ世界に絆は紅く
1950年代のニューヨーク、書類に埋もれたサラリーマンが、駅で偶然出会った女性に心を奪われる。再会のチャンスは窓越しのオフィスビル。彼は紙飛行機を使って彼女の注意を引こうとするが…
モノクロ映像の中で”絆”だけが紅く映える演出が秀逸。
『シンドラーのリスト』の赤いコートを思い出すが、こちらは悲劇ではなく都市生活に埋もれた人間的な温度を掬い上げる。
短編という制約を逆手に取った構成力と、映像詩のような語り口。
「7分で泣けるラブストーリー」って書くとバカ丸出しだが、本当にそうなんだから仕方ない。
愛犬とごちそう
制作:2014年
監督:パトリック・オズボーン
食べることは幸せになること
いぬがごはん食べて全員幸せになる話。
本当にそれだけなのだが、そのイッヌが食べるご飯がまた美味しそうでめっちゃ飯テロ。
そしてセリフが無い分、イッヌが「何を食べているのか」がストーリーを語るという短編ならではのアイデアが秀逸。
飼い主のボーイミーツガールがメインストーリーなので、これも「8分で泣けるラブストーリー」と紹介せざるを得ない。ぐぬぬ…だって本当だもん。
ファイアボール/ゲボイデボイデ
制作:2008年-
主演:大川透、川庄美雪
独自のセンスが光りまくる会話劇
ロボット令嬢ドロッセルと、執事型ロボットのゲデヒトニスが、日々のどうでもいいようでいて何か深そうな話題を延々と語り合う。
上で紹介した2編と打って変わって『ファイアボール』はセリフの密度が限界突破してる。
しかもその内容が、意味不明と意味深の境界線を爆走する謎会話の嵐。
脳が混乱して笑ってしまう系だ。
そのくせ映像は無駄にスタイリッシュ。ロボットが喋るだけなのに背景にはなぜか高級感があり、ドロッセルお嬢のカッコ可愛い造形には目を奪われる。
短い尺でここまでの中毒性を叩き出すとは、まさにゲボイデボイデ。意味はわからないが、観る価値はある。ちくわぶ。
短編だからこそできる表現がある。
そして、短編だからこそ何度でも観たくなる。
他にも語りたい作品は山ほどありますので、気になる方はぜひ他の記事も覗いてみてください。

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