『ピースメイカー シーズン1』レビュー お行儀の悪いポリコレヒーロー【ONLY ON U-NEXT】

『スースク』で銀ピカ便器野郎とバカにされていた彼が、こんなに泣かせにくるなんて…。

【Only On U-NEXT】コンテンツを紹介していくシリーズ。

今回は『スーサイドスクワッド』のスピンオフであり、かつ新DCユニバースの先駆けとなった『ピースメイカー シーズン1』です!

 

出典:https://www.themoviedb.org/

あらすじ

制作:2022年
監督:ジェームズ・ガン
主演:ジョン・シナ、ジェニファー・ホランド、スティーヴ・エイジー

『ザ・スーサイド・スクワッド』で爆死寸前から一命をとりとめたピースメイカーが、今度は政府の極秘任務「バタフライ計画」に再召集される。
異星人の侵略を阻止するため、クセ者揃いのチームと共に血と汗と誤解まみれの戦いへいざ!

 

 

「平和の為なら皆殺しだ!」

ピースメイカーは、暴力と偏見を父親に叩き込まれて育った筋肉の塊。彼自身もその価値観を引き継いだ、いわば「遺伝するクソ野郎」だ。

物語は、そんな彼が仲間との出会いを通じて少しずつ変化していく過程を描く。
成長ではない。成長するには彼は年を取り過ぎている。「クソ野郎が改心する話」ではなく、むしろ「クソ野郎がクソ野郎なりに変化する話」なのがこの作品のキーポイントだ。

ピースメイカーだけでなく、サブキャラのエコノモスやハーコートも「若さの終わり」と向き合っている。あるいは「人生もう、やり直すには遅すぎる」と考えている。
この作品はピーター・パーカーのようなヒーロー誕生譚ではなく、しくじった大人たちが遅咲きの再出発を探る物語なのだ。

異星人との戦いというややバカバカしい話を縦軸にしながら、この妙に現実味のある「中年の危機」という横軸がしっかりパンチを効かせる。成人指定ってだけじゃない。これは大人のためのヒーロー映画なのだ。

 

 

そして何より語らずにはいられないのが、あのオープニング
無表情で踊るキャラたちの奇妙なダンスは、笑えるのにどこか切ない。

本編じゃ血まみれの戦士たちが、オープニングでは仲良く陽気に踊る。でも無表情。そんな異様なギャップが作品全体のトーンを象徴している。

使用楽曲「Do You Wanna Taste It」の絶妙なダサカッコよさも癖になる。
これぞジェームズ・ガン印の中毒性。

 

 

お行儀の悪いポリコレ

「ポリコレ」と聞いて眉をひそめる人もいるだろう。
「やたらに持ち上げられる非白人人種」や「むやみに称賛される同性愛」みたいな偏った意識高い系。それこそが「ポリコレ」だといつからか妙な決めつけを浴び、めっちゃ嫌われるようになった昨今。

だが本作は、その風潮に対してメガトン級のカウンターを放ってくる。血と暴力とシモネタにまみれた世界観の中で、描かれるのは真っ向からの「政治的正しさ」だ。
真正面から人種差別主義を否定し、真正面から「有害な男性らしさ」を粉砕する。
ぶりっこな意識高い系ではない。これは泥臭い、でも確かに「正しい」ポリコレだ。

異なる人種、性別、価値観がぶつかり合いながらも互いを認め合う姿勢。そして多様性と優しさを含めた「政治的な正しさ」の先にある人間賛歌が、暴力の中にしっかりと刻まれている。

この路線はジェームズ・ガンが手がける次作『スーパーマン(2025)』にも明確に引き継がれた。
つまり『ピースメーカー』はただのスピンオフではなく、時代の最先端を走るヒーロー像のプロトタイプなのだ。

お行儀の悪さの中に確かな誠実さがある。それこそが今の時代に必要な「正しさ」なのかもしれない。
血まみれで、笑えて、泣けて、考えさせられる。

↓こちらもどうぞ。

【決定版】U-NEXTおすすめ作品まとめ
U-NEXTでしか観られないやつに限って傑作が揃ってるのよね。DCとか。HBO系のドラマとか。このページは、当ブログのU-NEXT関連記事のまとめページです。素晴らしい作品との出会いの一助になれれば幸いです!ONLY ON U-NEXT特集...

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました