『ザ・ラスト・オブ・アス シーズン1』レビュー 疑似親子の旅路in終末世界 【ONLY ON U-NEXT】

実はU-NEXTではDCユニバースやHBO製作の超ハイクオリティなドラマが、他では観られない“独占配信”として展開されています。しかも意外と知られていない。

当ブログはそんな【ONLY ON U-NEXT】作品の中から、語りたくなる一本を紹介しています。

今回は『ラストオブアス シーズン1』。
同名の名作ゲームを忠実に、しかしオリジナル要素も加えつつ映像化した秀作です。

ゾンビ+キノコ+ロードムービー

 

あらすじ

制作:2023年
監督:クレイグ・メイジン
主演:ペドロ・パスカル、ベラ・ラムジー

文明が崩壊したアメリカ。
原因はパンデミック…ただし、ゾンビウイルスじゃなくて。キノコが人類を支配し始めたのだ。

そんな世界で元運び屋のジョエルは、ある少女エリーを西へと護送する任務を引き受ける。
彼女は感染に耐性を持つ唯一の存在であり、人類の希望だった。

危険極まりない終末世界の旅路のなか、ジョエルとエリーの関係は単なる任務から疑似家族的な絆へと変化していく。

 

 

理想的なゲーム原作

ゲーム原作映画(ないしドラマ)と言えばもう玉石混交のるつぼだ。

スーパーマリオの実写版は伝説的な珍作として語り継がれる有様だし、『ストリートファイターⅡ』はヴァンダム映画であってストⅡ要素皆無。
かと思えば『サイレントヒル』のような圧倒的傑作も時々出てくる。

『バイオハザード』シリーズは映画としては悪くないが、監督による「どうだい俺の嫁さんエロカッコイイだろう自慢」であって原作ゲームとはもはや別モノ。
アサシンクリード?あれは…まあ、あったね。

とにかくゲーム原作映画は当たりはずれがデカい。これはもう、みんなが思ってることでしょう。
そんな中で『ラストオブアス』は、原作ゲームの空気を最高の形で映像に落とし込んだ完成度だ。

クリッカー(キノコゾンビ)の造形はあの不快な効果音まで再現されていて、視聴中に思わず耳を塞ぎたくなるレベル。
「空き瓶を投げて敵の注意を逸らす」というゲーム的なギミックも演出に自然に組み込まれていて、ファンが「わかってるじゃん」と膝を打つ瞬間が多々ある。

何よりゲームの“間”を映像で表現できているのが凄い。
沈黙、視線、物音、そして唐突な暴力。これらがゲームの操作感を超えて、ドラマとしての緊張感に昇華されている。
まさに“理想的なゲーム原作”と呼ぶのににふさわしい。

 

 

顔面力高すぎキャスト

さて、ここまで原作に忠実だと「じゃあゲームやればいいじゃん」となってしまう。
しかしこのドラマ、ちゃんと“ドラマならでは”の魅力を持っている。

まずキャストの顔面力。
エリー役のベラ・ラムジーは、モデル的な美少女とは真逆の個性派フェイス。だがそれがいい。
ゲースロのアリア・スタークを彷彿とさせる「記憶に残る主人公顔」であり、物語にリアリティと説得力を与えている。
ゲーム版のエリーがエレン・ペイジ(現エリオット・ペイジ)に似過ぎてひと悶着あったから、敢えてイメージを外してきたのだろう…。たぶん。

ジョエル役のペドロ・パスカルは、もはや“旅するおっさん”の代名詞
ちょっと前までヨーダの小っちゃい奴を連れて銀河を旅してたのに、今度は菌まみれの地球で少女を護送だ。
どこに行っても子守役だが、彼の演技には常に“守る理由”がある。無骨で不器用な優しさが、物語の芯を支えている。

そしてドラマオリジナルのエピソード群がまた憎い。
特に中盤のおっさん二人暮らし回は神回。エリーとジョエルとは無関係な番外編なのに、彼らの旅路に温度と意味を与える構成が見事だ。終末世界で愛と選択がどう機能するかを静かに語るこの回は、ドラマならではの余白と深みを感じさせる。

続編も進行中で、今後の展開にも期待しかない。
ゲーム原作という枠を超え、映像作品としての完成度を誇る『ラストオブアス』。
ぜひこの味わい深いキノコをU-NEXTで味わってほしい。

 

ほかにもU-NEXT限定配信の名作を紹介中よ。

良かったら見て行って。

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