『ピースメイカー シーズン2』第3話感想 ますます平行世界にのめりこむピースメイカー これヤバくね?

ピースメイカーS2第3話の感想、いきます!

久々にアクションがキレッキレで「そう言えばコイツ強いんだった…」って思い出したわ。

 

 

あらすじ

出典:https://www.themoviedb.org/

量子ドアをくぐり抜け、ピースメイカーは現実逃避ならぬ“現実乗り換え”を敢行。
そこは死んだはずの兄が笑顔で生きており、ハーコートとは過去の恋人だが今もいい感じ、そして町の人々は彼を英雄として讃えるという、まるで「俺の人生、こうだったらよかったのに」をそのまま具現化したような世界だった。

現実世界での孤独と疎外感に疲れ果てた彼は「もうここでいいんじゃね?」と本気で思い始める。

 

 

中年の危機

『ピースメイカー』が他のヒーローものと一線を画すのは、スーツの下に隠された“中年の危機”を堂々と晒している点だ。

ピースメイカーは人生の折り返し地点をとうに過ぎた男。筋肉はあっても心はガタついてる。

過去の過ちと後悔を抱え、未来に希望を見出せず、ただただ「今ここが楽ならそれでいいじゃん」と思ってしまう。そんな彼の姿は、ヒーローというより“人生に疲れたおじさん”そのものなのだ。

 

「理想世界」の甘さと危うさ

そんな彼が迷い込む平行世界の描写が、あまりに都合よすぎて怖い。
兄は生きてる、ハーコートは優しい、町の人はみんな味方。まるで自己肯定感ブースターを過剰摂取したような世界だ。

だが本来そこに居るはずだったピースメイカーは、現実の彼とは違う記憶を持つ別人である。
つまり彼がこの世界に居続けることは、自己の否定と他者の乗っ取りに他ならない。
しっぺ返しが無いワケが無い

 

アクションのカタルシス

一方、今週は久々にピースメイカーが大暴れだった。

テロリスト相手に容赦なく殺戮を繰り広げるその姿は、まるで鬱憤を暴力で解消する系のストレス発散だ。
敵の悲鳴は、むしろ彼自身の心の雄たけび。アクションと感情が直結する理想的な無双シーンである。

ここまでのシーズン2では彼の内面ばかりが描かれていたが、ここに来てようやく外面が爆発。
キレッキレの動きに視聴者の鬱屈も少しだけ浄化された気がする。鉛筆耳グリグリは特に最高だったぜ。

 

 

ジョエル・キナマン再参戦!

出典:https://www.themoviedb.org/

そして今週の最大の“釣り”は、ジョエル・キナマン演じるリック・フラッグJrの再登場だろう。
『ザ・スーサイドスクワッド』でピースメイカーがかつて殺した男、そして彼の良心を揺さぶった“罪の象徴”であるリックが、なんと平行世界で生きていた

これはもうドラマ的には「過去との対峙」「贖罪の旅」「友情の再構築」など、いくらでも美味しい展開が期待できる…はずだった。
が、リックはゴミ箱に躓いて出番終了。なんだそれ。

サブタイトルに名前まで出しておいて、まさかのゴミ箱でフェードアウト。
ピースメイカーも「あ、リックいたの?まあいいや」くらいの反応。おい、もうちょっと動揺しろよ。お前が殺したんだぞ。
視聴者の感情を置き去りにして、本人だけが冷静にスルーしてるのが逆に怖い。

とは言えこの展開が示唆するのは「罪の記憶は本人の中で風化するが、他者の中では生き続ける」ということかも知れない。
ピースメイカーがリックを忘れても、我々は忘れない。
だからこそ彼がこの“偽りの世界”に安住しようとすることに、どこかモヤモヤした違和感が残るのだ。

 

現実世界ではアーガスが再び特殊部隊を送り込み、ピースメイカーを拘束しようと本腰を上げる。
そしてパパリックが息子の生存を知ったら、何をしでかすかも分からない。

平行世界の“理想”は、現実の“混沌”によって崩壊する運命だろう。それでも今週のピースメイカーは―いやスミスは―ほんのひとときだけ“幸せ”を味わっていた。

来週以降でその幸せがどんな形で瓦解するのか。

ピースメイカーの“逃避行”は“人生の縮図”でもある。

 

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