ディズニープラスには怒涛の勢いで最新話題作が配信されていきますが、実はクラシックな傑作を静かにラインナップし続けています。
今回はアクション映画の中で、そんな古典的な傑作を3本ご紹介。
「古過ぎ!こんなの要らない!」となるには惜しすぎるヤベェ奴らです。

ただでは済まさぬ!!
コマンドー
制作:1985年
監督:マーク・L・レスター
主演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ヴァーノン・ウェルズ、レイ・ドーン・チョン
何が始まるんです!?
元特殊部隊の隊長ジョン・メイトリックスは、山奥で娘と静かに暮らしていた。
しかしある日突然、元部下たちによって娘が誘拐される。
目的はメイトリックスに某南米の独裁者を暗殺させること。拒否すれば娘の命はない。
だが筋肉と父性に裏打ちされたメイトリックスは、娘を救うべく単身で敵の拠点へと突撃する。
一言で表すなら、筋肉と火薬で編まれた叙事詩。
「最後に殺すと約束したな…あれは嘘だ。」
「まだ誰か残っているか?」→「死体だけです」
「筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。」
などなど、ツッコミをブッちぎって炸裂し続ける独特のセリフは全てが金言だ。
ラスボスのベネットは、革ジャンに網シャツという俺ジナルを突き詰めたファッション。
人質をとって圧倒的有利なのに、
「来いよベネット! 銃なんか捨ててかかって来い!」
と挑発されると本当に銃なんか捨ててかかって行く珍シーンは、映画ファンの間でも40年の長きに渡ってこすられ続ける永遠の謎行動だ。
筋肉、火薬、父性、そして意味不明な名言の嵐。すべてが過剰で、すべてが愛おしい。
観るたびに「何が始まるんです!?」と叫びたくなるが、終わる頃には「コマンドーが始まっていたんだな」と納得してしまう。
次の40年もネットミームとして生き続けるであろう珠玉の傑作。
ダイ・ハード
制作:1989年
監督:ジョン・マクティアナン
主演:ブルース・ウィリス、アラン・リックマン、ボニー・ベデリア
これぞ金字塔
クリスマスの夜、ロサンゼルスの高層ビル「ナカトミ・プラザ」。
ニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーンは、疎遠気味の妻ホリーに会いにここへ。
しかし再会のハグよりも先に、ドイツ訛りのテロリスト集団がビルを占拠。マクレーンは単身立ち向かう羽目になる。
孤立無援の男が知恵と根性で状況をひっくり返す、まさに逆転の美学を体現したアクションの教科書。
その教科書のレベルが高すぎて、後続のアクション映画の文法を丸ごと定義してしまった罪深い(?)一作でもある。
とにかく伏線の張り方と回収が見事過ぎる。裸足、腕時計、通信…すべてが「あのときのアレがこう繋がるのか!」の連続だ。
さらに銃撃戦のテンポとカメラワークは、今観ても「これが80年台?」と目を疑うレベル。
アラン・リックマンの悪役ぶりも、英国紳士がテロリストになったらこうなるという理想的な見本だ。彼の冷静な狂気が物語に絶妙な緊張感を与えている。
本人が落下スタントを務めたクライマックスは語り草で、最近では『地面師たち』のハリソン山中が熱い「ダイハード愛」を語るネタにされていた。
“孤独な男が世界を救う”というシンプルで力強い物語を、極限まで洗練させた作品。
1989年をアクション元年として新たな元号を制定するべきだろう。
スピード
制作:1994年
監督:ヤン・デ・ボン
主演:キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック、デニス・ホッパー
キアヌ若すぎィ!!
爆弾魔が標的として選んだのは、ニューヨークの市街を走るバスだった。
「時速80キロ以下になると爆発する」というおもしろ装置を装着したバスは、乗客の命を乗せて爆走!
そしてキアヌ・リーブス演じる若き特殊部隊員ジャックもバスに飛び乗り、即席ヒーローとして一緒に爆走!
とにかくキアヌの肌が瑞々しすぎる。もうピッチピチ。
あの頃の彼はまだ「伝説の殺し屋」でも「電脳救世主」でもなく、フツーの爆弾処理係のイケメンだった。
眉間のシワもなく、銃を構える姿も伝統のSWATスタイルでガンフー未習得。
そんな彼がバスの屋根を這い、乗客に指示を飛ばし、犯人に電話で啖呵を切る姿はまるで正義感そのものが人間の形をしたよう。原点とも言える理想的なヒーロー像だ。
とにかく90年代アクションの黄金比を体現した一本。
シンプルな設定、明快な展開、そして若きキアヌの無垢な熱量。
今見返すと、あの頃の映画が持っていた“直球勝負の美学”が胸に刺さる。そんなノスタルジーが漂うのは、きっと我々が「減速したら爆発しちまうぜヒャッハー」な日々をどこかで求めているからかもしれない。
というわけでクラシックアクション3選でした。
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