『ピースメイカー シーズン2』第5話感想です。

レッドワイルド軍曹、ほんとに何だったの彼…。

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今週のあらすじ
ピースメイカーはハーコートに会いに行く。
しかし彼の予想通り、そこで待っていたのはアーガスの罠だった。
ハーコートとの再会はロマンスの再燃ではなく、恋の火葬に終わる。
一方ワッシーを狙う変態・レッドワイルド軍曹は、返り討ちに遭って肉片に。物語に一切絡まず静かに退場。
登場から退場まで、一貫して「何こいつ?」しか感想が出てこないあまりの無駄キャラっぷりに感動だ。
中年の危機、決着(?)
完全にフラれるピースメイカー
という訳で今週のハイライトは、ピースメイカーがハーコートに会いに行くシーンだった。アーガスの待ち伏せを完全に予測して、狙撃の射線が通らないように移動するのが意外とクール。
情けないシーンが多いからつい忘れるけど、こいつ強いんだった。
彼女が自分を売ることは分かっていた…それでもピースメイカーが会いに行ったのは、「この次元」に残る理由を探していたからだ。
だが、ハーコートは冷たく拒絶する。しかもその拒絶には感情だけでなく、過去の殺人(リックJr)という重たい荷物がぶら下がっている。
ピースメイカーの表情が泣かせる。「え、だめなの?」という驚きではなく、「やっぱりか…」という諦め。
彼はもうとっくに答えを知っていたのだ。ただ、それでも聞きたかった。
人はたとえ知っている答えでも、誰かの口から聞きたいと願うことがある。特にそれが「NO」のときはなおさら。
こういう「中年の危機」を真っ向から描くのが、ヒーローものとしての『ピースメイカー』の異色な点だろう。おっさんがフラれてしょんぼりするシーンを、他のヒーローものじゃ話の中心に持ってこれないでしょ。
そしてその後に待つのは血反吐の罰ゲーム。
拘束されリック父にボコられるピースメイカー。その容赦なき暴力はただの怒りではなく「息子の仇」という名目付きだ。だからピースメイカーは反撃しない。「本当に後悔してる」と言いながら殴られ続ける。
女の子(ラットキャッチャーⅡ)さえ殺そうとしていたかつての狂犬が、今や殴られることで贖罪しようとしている。
この変化が地味に泣ける。シーズン1の様々な経験が彼を大きく変えたことが分かる一幕だ。
リックの暴力とラテンの春
ピースメイカーが萎えまくってる一方で、妙に屹立している奴がいる。
リック・フラッグ(父)だ。
ピースメイカーを散々痛めつけてスッキリの彼。気持ちの余裕ができたからか、部下のラテンサイボーグ女と急接近し始める…っておいおいまた職場恋愛かよ。
お前『クリーチャー・コマンドーズ』でプリンセス・イラナとヨロシクやって、結果的に背骨やられたばっかじゃん。懲りない男だな。
ピースメイカーは感情面で脆い。
リック父は性欲に脆い。
この二人は案外似ているのかも知れない。
量子ドアの向こう側
ピースメイカー、現実を捨てる
ピースメイカーは、もう「こっち側」に留まる理由を失った。
ハーコートに拒絶され、過去の罪は消えず、家族はみんな死んだ(殺した)。
彼は11thストリートキッズに置手紙を残し、ワッシー一羽を連れて「隣の次元」へと旅立つのだった。まるで量子の風に吹かれて消える亡霊のように。
置手紙を読んでショックを受ける仲間たち。
特にエイドリアンの「うわ~~~ん」はギャグっぽく描かれつつ本当に泣かせる。サイコパスのくせにその純朴さよ。
ハーコートもようやく自分の過ちに気づき、アーガスと袂を分かつ…でも遅いよ!その決断、あと一話早ければピースメイカーは引っ越さずに済んだのに!
ジュードーマスターの謎絡み
そして、全く使えない男・ジュード―マスターもこっそりポータルを通っている。
接近戦では完敗し、遠距離戦では味方に麻酔針を撃ちこむ。マジでいいとこ一個もない。
そんな彼がポータルを通って、何をするつもりなのか。
ピースメイカーが向かった次元は無数にあるドアの一つ。どうやってそれを突き止めるのか。
まさか違う次元に到達して、緑繋がりでその世界のグリーンランタンになったりしないよね?
それともレッドワイルド軍曹のように、意味なく野垂れ死ぬのか。
とりあえず次回を待つ。
ピースメイカーの新たな人生に何が待つのか。
そして11thストリートキッズは友人を取り戻せるのか。
期待と不安が入り混じる、量子の余韻。

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