『ピースメイカー シーズン2』第6話感想 まさかのあのキャラ登場 そして衝撃展開…物語は突然トップギアに

『ピースメイカー シーズン2』第6話感想です。
まさかの…まさかの展開でした。怒涛と言うほかない。
こういう「驚きのライブ感」が味わえるから週1話配信っていいよね!

ビッグサプライズがあるので、今週は特にネタバレ注意よ。
言ったからね!

↑前回感想はこちら。

今週のあらすじ

出典:https://www.themoviedb.org/

過去の過ちに苛まれ、愛も承認も得られないピースメイカーは、全てが手に入る隣の次元へと逃避した。
ピースメイカーがそこまで追い込まれていたことに衝撃を受けた11thストリートキッズは、彼を連れ戻すべく自分たちも平行世界に突入する。

一方、無能なネタキャラ揃いの部下に頭痛が治まらないリック・フラッグは、奥の手として“あの男”に接触する…。

   

 

望みはかなう でも何かを失う

いつも通り協調性無さ過ぎる面々

久々にジェームズ・ガン御大が自らメガホンを執った今回。
情報量の洪水をシニカルな笑いでコーティングしてぶち込むこの手際、まさしく“神回”の称号にふさわしい。
冒頭の、自撮り写真が笑顔から醜悪な顔へと変貌していくホラー演出は、今回のテーマを一発で射抜く見事な仕掛けだった。

そして平行世界に突入したキッズたち。
ハーコートはピースメイカーを追うが、成り行きでアデバヨと別行動に。
エコノモスは「平行世界ってきもち悪い…オエ」と謎嘔吐して戦力外。
エイドリアンは平行世界の自分に夢中で本来の目的そっちのけ。

――はい、全員バラバラ。協調性ゼロ。
いつも通りと言えばそうだが、違う世界なんだからもうちょっと警戒心出そうよ。



だがこのカオスの中で光るのは、やっぱりピースメイカーとハーコートの“中年痴話喧嘩”だ。
今回は特にハーコートの心理描写が濃厚で、自分は幸せになってはいけないと信じ込む自傷的な姿が浮き彫りになった。
第2話の屋上会話を思い出させるような孤独の吐露に、ピースメイカーは「理解できる」と寄り添おうとするが、彼女は「理解されること」を拒む。

――しくじり中年同士のビターな恋模様。
新海誠的な純愛の清涼感など一切なく、ただただこじらせた大人の泥沼が広がる。
いいよね。これぞ『ピースメイカー』。中年のヒーロー映画。

 

そんなに都合の良い世界がある訳ないだろ(やっぱり?)

ピースメイカーを連れ戻す作戦は空回りに。
だがより深刻な問題が浮上する。
この次元の正体が、あまりに恐ろしく、そして皮肉に満ちていたのだ。

一見、ピースメイカーにとって理想郷のように見える世界。
しかしそこには黒人もアジア系も存在せず、日常的に有色人種によるテロが報じられる。
ここは星条旗にカギ十字が翻るレイシスト・ディストピアだったのだ。

逃避先が楽園であるはずがない…という物語の必然を、ここまで極端な形で突きつけてくるとは。
この展開は『ピースメイカー』のシーズン1、そしてガン版『スーパーマン』を踏襲している。つまり「毒のあるポリコレ路線」の再燃だ。
いや、再燃どころじゃない。衝撃度の高さがもう爆発レベルだ
政治的メッセージと娯楽性の融合――これぞ“ガン節”の真骨頂である。

 

 

あの男、まさかの登場

出典:https://www.themoviedb.org/

そしてさらに待ち受けていたのは、まさかのビッグサプライズ。
レックス・ルーサーの登場である。もちろん演じるのはニコラス・ホルト。

リック・フラッグはピースメイカーへの復讐に執心するあまり、人類を滅ぼしかけたこのハゲと手を組む。
禁じ手どころかもはや悪魔との契約だ。

だが噂によればガン版『スーパーマン』続編では、スーパーマンとレックスの協力関係が描かれるらしい…。
ならばこの『ピースメイカー シーズン2』で、レックスの株を上げるエピソードが仕込まれていても不思議ではない。

しかしホルトの眼光は鋭く、真意は読めない。
リックをもってしても制御できる相手なのか、これは疑心暗鬼に陥らざるを得ない…。

 

 

今回のエピソードは、逃避の甘美さとその裏に潜む地獄を描き切った。
そして『ピースメイカー』今シーズンのテーマも見えてきた。

なんとかファーストが幅を利かせ、「多様性」を鼻で嗤うのがクールとされる浅はかな風潮。
その風潮が行き着いた先の世界で、ピースメイカー達は何を選択するのか。
ぜひとも見たい!

なおジュード―マスターは行方不明のまま。

 
 

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