『イクサガミ 天/地/人/神』明治初期を舞台に、時代に取り残された剣豪たちがデスゲーム!【Audible】

通勤中でも家事中でも、本の世界に浸れるのがオーディブルの魅力。
本屋で「ぶ厚ッ!?」と尻込みする大作も耳ならすっと入れるし、定額だから普段読まないジャンルにも挑戦できる。つまり最高。

今回紹介するのは猛烈に面白いことで本屋を席捲し、さらに岡田准一主演でのドラマ化で人気爆発の『イクサガミ』です。
(※当記事は2025年10月現在の情報に準拠しています。)

バトル系デスゲームの新境地。

あらすじ

製作:2022年-
著者:今村翔吾

新政府への移行や疫病の蔓延で混沌とする明治初期。
大金を手にできるという噂を聞きつけ「武技に優れたる者」が京都に集う。その数、200人超。

しかしそこで開始されたのは、脱落=即死の血みどろサバイバル『蟲毒』だった。
幕末を生き延びた剣豪・愁二郎は、同じく参加者の一人の少女・双葉とともに、この狂乱のデスゲームを勝ち抜くべく戦う!

 

 

明治×デスゲーム=蟲毒

超人暗殺者、全員集合!

デスゲームはもうお腹一杯…。
Netflixだけでも『今際の国のアリス』から『イカゲーム』まで有名作が目白押しだ。

だが『イクサガミ』はデスゲームに時代小説を加えた点で他と一線を画す。
時代小説と言っても、今村翔吾自身の代表作『塞王の楯』のような史実アレンジ路線ではなく、山田風太郎路線。つまり超人的な殺人能力を持ったおもしろkillerが大量に登場する。
暗器の達人忍者からアイヌの凄腕狩人、妹キャラ兼セクシー暗殺者など「デスゲーム映え」する怪人が目白押しだ。

しかも全員超人でありながら「幕末という激動が生んだ怪物」という力技の設定で、そのキャラ立ちに有無を言わさぬ説得力が付加される。
ここがミソ。

デスゲーム×時代小説という発想は、別に『イクサガミ』が初ではない。
それこそ山田風太郎の『甲賀忍法帖』なんか元祖中の元祖だ。
だが『イクサガミ』は幕末リアリティとバカっぽさの絶妙な融合が独自の存在感を放つ。リアルと虚構の狭間を爆走するこの空気感こそ『イクサガミ』の醍醐味なのだ。

 

ポイント制+レース要素=楽しい

さらに「相手を殺すとその持ち点を総取りできる」という単純なポイント制に、京都から東京まで移動しなければいけないという『ジョジョの奇妙な冒険/スティールボールラン』風味のレース要素まで搭載。

これにより「倒せば勝ち」ではなく、他の参加者との位置関係が重要さを帯びる。
二重の駆け引き要素で、デスゲーム部分だけでも情報量が多くて頭は常にフル回転。こいつは非常に楽しめる。

 

 

緊迫感を引き立てるナレーション

オーディブル版を推すに当たって、朗読の上手さは是非推したい。
野太くハリのあるナレーションにより、愁二郎たちのセリフのみならず、愁二郎の奥義「武曲」の描写にも躍動感がみなぎる。

ただあまりに男性的なボイスなので、女性キャラのセリフにやや無理が来ているのはまあ…オーディオブックの宿命と言えばそうだ。
彩八(いろは)はともかく、双葉の「少女風・野太い男性ボイス」は若干キツイ局面があるのは確か。

それでも全四巻というボリュームを「ながら聴き」で軽々突破できるのは大きな利点。
紙で積んだら「ウッ…長い」となる分厚さも、耳からならスルリと消化できる。
心理的ハードルをあっさり超えてこの世界観に触れられるだけでも、本作をオーディブルで楽しむ意義は十分にある。

Netflix版を観る前でも観た後でもぜひおすすめしたい、ベストセラー兼・エンタメ全振りバイオレンス活劇だ。

 

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