『ワイルドスピード/スーパーコンボ』物理法則を盛大にぶっちぎった筋肉100/毛髪0のバディアクション

今回は『ワイルドスピード/スーパーコンボ』の紹介です。

軽い気持ちで楽しめる理想的なアクションコメディ。

評価 :2/5。

あらすじ

出典:TMDB

制作:2019年
監督:デヴィッド・リーチ
主演:ドゥウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム

犬猿の仲である元FBIのホブスと元MI6のショウが、世界を脅かすウイルス兵器を巡って手を組む羽目になる。
テロ組織から逃げるため、ウイルスを体内に取り込んで逃走したショウの妹。
それを追って二人は渋々タッグを組み、戦いながら世界中を駆け回る!

 

 

物理法則にはお帰り頂く

『ワイルドスピード』と言えば物理法則ガン無視の無茶苦茶アクションが持ち味だが、その無茶苦茶部分だけを抽出して一本のスピンオフに仕立て上げたのがこの『スーパーコンボ』だ。

監督はデヴィッド・リーチ。
『デッドプール2』や『フォールガイ』などのヒット作を連発する、「笑いの要素強めな骨太アクション」を撮らせたら三國無双の名手だ。

今回もそのアクションコメディ路線をいかんなく発揮。物理法則殿には丁重にご退場頂いている。
ツッコミどころの結晶みたいな映画なので一個一個挙げたらキリが無いのだが、極めつけなのはやはりホブズ(ロック様)が鎖を素手で引っ張ってヘリを引きずり下ろすシーンだろう。
痛快とかの前に、もはや「俺はいったい何を観ているんだ…?」という困惑がこみ上げる。

だが不思議なことに次の瞬間には「まあ、ホブスならやるよね」と納得してしまう。これはもう筋肉による洗脳だ。

 

 

バディものとしてもユルく楽しめる

そして何よりも魅力的なのが、ホブスとショウの掛け合いだ。
ロック様の陽気な筋肉とステイサムの冷笑的な毒舌が、まるで漫才のように掛け合う。口喧嘩のテンポが良すぎて、もはやアクションよりもそっちが主役なんじゃないかと思うほど。

しかも二人とも頭髪に関して仲良く“無”を選択しており、そこにバディ感への説得力が宿る。
「男の価値は髪じゃない、拳だ」と言わんばかりのツルつるバディ。潔し。

ゲスト出演も豪華で、某人気俳優が唐突に現れて場をかき回す。
しかもその登場が“サプライズ”というより“乱入”に近く、観客は「え、今の…あの人?」と混乱しつつも笑ってしまう。こういうノリの軽さが、シリーズ本編とは一線を画す魅力になっている。

もちろん、ショウがかつてハンを殺したことは忘れていない。
だがこの映画では、その件は棚に上げられショウは“実はいい奴”枠に収まっている。善悪の線引きが雑すぎるが、この後のシリーズで“実はハンは生きてた”という後付け設定で帳尻を合わせたので、ここは深く考えない方が幸せだろう。

『ワイルドスピード スーパーコンボ』は、筋肉とユーモアと爆発でできたエンタメの塊だ。
もう映画というより“筋トレの啓蒙映像”のような体だが、頭を空っぽにしたいときには最高の選択肢だ。

 

 

 

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