『イクサガミ』第4話感想 物語は原作を離れて独自ルートへ 本気を出し始める各参加者たち!

今回は『イクサガミ』第4話の感想です。

響陣=サンがニンジャっぽさ発揮してくれて嬉しい!

あらすじ

響陣の作戦に則り、蟲毒の主催者に探りを入れる愁二郎たち。そのさなか、双葉と彩八は女同士の友情を深めていく。

そして相変わらず、歩いているだけで周囲の治安を悪くする貫地谷無骨。たまたま通りかかったカムイコチャはその狼藉っぷりに無表情のままブチ切れ、そのまま壮絶なバトルに発展するのだった。

さらに大久保利通は蟲毒の真相を追い、黒幕が組織内部にいることに気付き始める。

 

 

Netflix版独自路線を爆走!

テンポの良き!

出典:https://x.com/NetflixJP

大久保利通が愁二郎とまったく接点ないままどんどん真相に近付き、電報だの富士樹海アジトだのを突き止めていく。原作でかなり後の方のエピソードを大幅に圧縮して持ってきた形だが、そこに製作陣の明確な意図が見える。
すなわち、蟲毒の真意の政治的な面をフィーチャーしたいという意識だ。

歴史の闇と言うか、むしろ現代企業のスキャンダルを追うようなドライなスピード感はこのNetflix版の豪腕な編集術の賜物だろう。
しかし改めて考えると、明治時代のインフラでそんなに電報を打ちまくってたらバレバレだったのではないだろうか。

 

櫻の出番も早え!

そして今回最大の驚天動地が、あの櫻がいきなり正体をバラして愁二郎と相対するくだりだ。

「あのキャラの正体が!」

「超有名な実在の人物!」

という原作の強力なフックを、敢えていさぎよく切り捨てるという英断。
制作陣に「そんなことより早く”見たい”んだろう?」と問われているようで、非常に前のめりな姿勢に拍手喝采だ。

物語のテンポを大幅に重視している形だが、もはやここまで来ると「原作との違い」を一個一個吟味するのは野暮だろう。Netflix版の物語がどこへ向かうか、その行く末を静かに見守るしかない。

…だがその野暮を承知で言うと、テンポ重視のあまり櫻さんの移動速度がもはや光速である。四日市と桑名に同時に現れる神出鬼没っぷりは、違和感というよりもはや笑ってしまう。薩摩ワープかよ。

 

 

アクションの冴えは過去最高!

桑名大乱闘!

今回も剣戟アクションは素晴らしい出来。特に桑名宿での大乱闘は「凄まじい」としか形容のしようがない。

狭い宿場に20人くらい詰め込んでの人口過密ケンカバトル
響陣は殺す気まんまんだが、彩八と愁二郎は「抜く」までもない相手なので殴って解決。忍刀と不殺の使い分けによるキャラの差別化も効いている。

圧巻なのはカメラワークだ。
大乱闘を長回し一発撮りで描くだけでも執念の産物だが、カメラ位置がもう大躍動。あっちに行ったりこっちに行ったり、果ては棚の隙間をスーッと抜けたりして「どうやって撮ったのコレ!?」の連続だ。

どことなく『ザ・ファブル』の岡田准一イズムが感じられる、立体的で奇抜なアクション構成。まさしく見てて楽しいという映像体験の極致である。

 

カムイコチャVS無骨

歩く迷惑・無骨とカムイコチャの激突は、脇道ながらもメイン級の熱量だ。

菊臣右京があまりにあっさり退場した前例からして、カムイコチャさえいつ退場するか分からない。いやもう全然原作から話逸れてるし、いっそ無骨がここであっさり死ぬ可能性もある…。そんな予測不可能性が、異様な緊張感を生み出す。

特にカムイコチャ…と言うか染谷将太が無言・無表情で表現するブチ切れっぷりが珠玉だ。
弓の達人技も健在。弓をまっすぐ撃つだけじゃなく、矢がしなりながら曲射されてちゃんと運河を挟んだ反対側の無骨に命中するという、人外めいた射撃スキルが冴える。
接近戦でのアクロバットな身のこなしもカッコイイ。

カムイコチャの矢を数本受けてもまだヘラヘラしている無骨が最強なのか、無骨とガチで渡り合って一応無傷のカムイコチャが凄いのか。
こういう非・主人公同士の戦いからしか摂取できない栄養ってあるよね。ジョジョのリゾットVSドッピオ戦然り、結果の予想が付かない点で最高に良い。

という訳でNetflix版独自路線を迷いなく突き進み始めた第4話。
あと2話でどう畳むのか、もはやその畳み方自体を拝むために視聴を続けたい!

 

 

次話感想はこちらです。

 

 

Netflixで観る作品を探してるなら、この記事がおすすめよ。

 

 

当ブログの『イクサガミ』まとめ記事はこちらです。

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