今回は『フォールアウトS2』第1話感想です。

チェットJr.可哀そうすぎでしょ…。
あらすじ

ルーシーとグールは逃亡を続ける父ハンク・マクレーンを追い、荒野を二人旅する。
ハンクはもはや正体を隠すことなく逃げながら殺戮を繰り返し、その痕跡を追うルーシーは父の残忍な本性に衝撃を受けるのだった。
一方Vault33では弟ノームが終末戦争の真実を知ったため、口封じのため殺されかける。
そしてマキシマスは主人公の一人でありながら、今話では一切登場しない。話題にすら上がらず、制作陣の「お前は今週いらん」感が露骨すぎてちょっと可笑しい。
ここじゃ人命はボトルキャップより軽い!
という訳で始まったよ『フォールアウトS2』。
まずスポットが当たったのが、利害が一致して二人旅中のルーシーとグール。
博愛主義のルーシーと、邪魔する者は誰でも殺すグール。正反対の二人のコンビが上手く行く訳ないじゃん──と思っていたら、案外イイ感じに成立してしまっている。
ルーシーが悪党の膝を撃ち抜く不殺攻撃。
→グールがそれを肉塊に変えて台無しに。
これがもう定番コンボとして成立してしまっている様子。人道主義と現実主義の血祭り二重奏だ。
冒頭のならず者狩りはまさしくこのコンボが小気味良く炸裂。
爆裂!
切断!
顔面破壊!
と、まさしくフォールアウトらしい残虐カタログがテンポよく展開した。
これこれ! 我々が求めていた核戦争後のカーニバルが帰ってきた!
ルーシーは「いちいち殺さなくてもいいじゃん!」と抗議し相変わらずの甘々博愛主義っぷりを発揮するが、グールは「あーハイハイ」と適当に流す。この掛け合いのテンポも良い。
え、ほんと思ったより仲良いんじゃない?
ルーシーの指を切断した件を未だに謝ってないグールだが、前回そのルーシーに助けられた経緯もあり態度がほんのり軟化しているのかも。
指はすぐ治ったし。
Vault33の陰謀とノームの受難
一方、Vault33留守番チーム側の主役こと弟ノームは結構大変な目に。
終末戦争そのものがVault-Tec社の選民キャンペーンだったという事実。そしてVault31から33こそは、その「選ばれし民」のコミュニティだったこと。これらを知ったノームがVault31の管理者(見た目は脳みそポッド)から口封じに遭うくだりは、実に冷たい企業論理の恐怖を感じさせる。
フォールアウト世界の根底にある「人命はボトルキャップより軽い」という思想が、Vault33の内部劇で鮮明に描かれる。
そして命の危機に瀕したノームは、イチかバチかで大胆な賭けに出る。来るべき未来に支配者として君臨するはずだったVault-Tec社幹部全員を一斉に冷凍睡眠から叩き起こしたのだ。
骨の髄まで選民思想に染まった頭ガチガチ連中が、ただでさえ水と食料の枯渇にあえぐVaultで何百人も復活したら…どうなっちまうんだ!?
新たな黒幕枠登場
そして今週の目玉は新悪役、ロバート・ハウスの登場だろう。
Vault-Tec社の「人類皆殺しキャンペーン」に資金を投じた大富豪。しかもただの選民思想ニキではなく、技術狂信者のマッドサイエンティスト的側面を持つヤベェおっさんのようだ。
彼とともに初披露されたのは、人間の後頭部に埋め込んで意識を操る謎装置。
見た目がオモチャっぽいのがいかにもフォールアウトらしい。そして使用後に頭部がスイカのように爆裂するという悪趣味仕様がさらにフォールアウトらしい。
この装置をハンク・マクレーンがどう利用するのかはまだ不明だが、ロクなことにならないのは確実。
父の残虐性と黒幕の狂気が合流した時、ルーシーは何を決断するのか…。シーズン2、第1話にして早くも不穏な空気がみなぎっている。
忘れられ主人公

一方で、主人公のはずのマキシマスは完全に画面から消失。
Vault33居残り組ですらノーム以外にもセリフがあるのに…。チェットが逆カッコウ父親押し付けられたりとかどうでもいいエピソードに尺が割かれてたのに…。マキシマスだけは存在ごと忘れられたような扱いだ。
成り行きでウソ英雄に祭り上げられたあの男…今頃B.O.S.本部でシャンパンタワーでもしているのか。
次回以降で再登場し、またどうしようもない小悪党ぶり(そのくせルーシーにだけは良い顔したがる童貞根性)を見せてくれるといいな。
黒幕の登場で物語はさらに混沌を増し、物語の舞台もニューベガスに移りつつある。
次回もまた、血と脳漿とブラックユーモアの祭りが待っていると期待!

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