『プレデター/バッドランド』レビュー まさかの友情・努力・勝利!宇宙狩人と女性型アンドロイドの熱血道中

今回は『プレデター/バッドランド』の紹介です。

王道バディムービーど真ん中よ。

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あらすじ

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出典:TMDB

製作:2025年
監督:ダン・トラクテンバーグ
出演:ディミトリウス・シュスター=コロアマタンギ、エル・ファニング

ヤウージャ族(いわゆるプレデター)は、狩りが生きる目的全ての荒々しい部族。その一員であるデクは「弱すぎるから」という身も蓋もない理由で一族を追放される。
「くそー!見返してやる!!」
…とは言わないが、デクは自らの価値を証明するため最強の敵を求めて旅に出る。そしてその途中、上半身だけのおしゃべりアンドロイド・ティアに出会うのだった。

 

 

斬新!子ザルに圧倒される殺戮宇宙人

これでええんか…?あまりにも人間っぽいプレデター

ヤウージャ族…通称プレデターと言えば、SF映画における人気侵略者の一角だ。
連中には地球を奪うだの人類を奴隷化するだのと言った、帝国主義的な支配欲は微塵もない。あるのはハイテクなガジェットで強い獲物を狩りたいという、厨二ズムの極致みたいなチャレンジ精神だけだ。
超高度な技術力を持ってるのに、それを「人狩り行こうぜ!」に全振りするアンバランスさがプレデターシリーズの味である。

本作『バッドランド』は、そんな「狩りこそ生きるすべて」というヤウージャ族の矜持をシリーズ最弱の主人公を通して描いた点に面白さがある。

主人公デクの造形は異色中の異色。これまでのプレデターのホラー味あふれる威容とはかけ離れ、ケンカで子ザルに負けるほどの弱さ。
「弱いから」という理由で追放されるシチュエーションは、過去作…特にいっこ前の『最凶頂上決戦』で築き上げた神話的「プレデターは凄いんだぞ」伝説を、同作監督自らブチ壊すかのような試みに見える。正直「これでええんか…?」と開始数分間は戸惑ってしまった。

 

テンポ爆速のロードムービー

出典:TMDB

だが物語は、デクが上半身だけシンセのティアと出会うことで転機を迎える。
弱さを乗り越えることこそ真の強さだという、超がつくほど王道な主人公成長譚が展開され始めるのだ。

最初は利用し合う
→芽生える友情
→信頼破壊イベント
→仲直りしてお楽しみの悪党殺戮タイム

このロードムービー+バディ感は若干テンポ良過ぎで、短めな上映時間も相まって1.5倍速再生か?と思ってしまう瞬間もある。
だがこのスピード感あふれる展開こそが、本作を「何も考えずにただ見て楽しい映画」に押し上げている。これは大きなプラスだ。

従来のプレデター像を破壊しつつ、王道の成長譚を組み込むことで”シリーズの新しさ”を探っているわけだ。トラクテンバーグ監督の「プレデターの可能性をどんどん試したい!」という止まらないチャレンジ精神がほとばしっている。

  

 

核心には触れてないけど、この先ちょっとネタバレ注意です。

もう少しファンサあっても良かったんじゃない!?

名義貸しユタニ社

本作『バッドランド』は独立した世界観の一作であり、特定作品の続編ではない。
だが、だったらもうウェイランド・ユタニ社をわざわざ出さなくても良かったのでは?という疑問が残ってしまう…。

ユタニ社は、かの『エイリアン』シリーズに登場する悪名高き巨大企業だ。
その目的は(作品によってばらつきはあるが大抵)永遠の命。本作でも「異様な再生能力を持つ生物の捕獲・研究」という、いかにもユタニ社らしい目的を匂わせている。
お馴染みのクソ偉そうな管理AI「マザー」まで登場だ。

しかし『バッドランド』の世界観は最後まで独立独歩を貫き、「ウェイランド・ユタニ社」という固有名詞と社ロゴ以外は特に『エイリアン』シリーズと接点の無いまま幕を閉じてしまう
登場する量産アンドロイドもアサルトライフルも、レトロ風味だったマザーのインターフェースも、全てが過去作と印象が違う。って言うかアサルトライフルはなんか四角くてダサいやつになってる…『エイリアン:アース』でもちゃんとM41Aパルスライフルっぽい奴出てきたのに!

もしかしたら『バッドランド』で描かれたのは人類がとっくに滅びた西暦1億年くらいの物語で、宇宙の果てで律儀に任務を遂行し続けるシンセとマザーの空しい日々だったのかも知れない。

 

肩透かしは否めない…

『最凶頂上決戦』でダッチやナルの過去作要素を引っ張って大いに期待を持たせた直後に、本作では手のひらを返してそれらを一切排除。なんなのこの寸止め仕様…。

これはデクの物語にフォーカスを当てる上では正解だったろう。ゼノモーフが登場しないことも分かっていた。
しかしせっかくユタニ社まで出したのだから、もう少しフランチャイズ作品としての「おもてなしの心」が欲しかった…そう思う今日この頃だ。

とはいえ本作の真の魅力は、そのハイテンポなバディ・ムービーとしての完成度にある。弱き者が強き者の矜持を背負う成長譚。そしてロードムービーの定石を爆走するデクとティアの姿は、今までのホラーテイストな「狩り」のスケールを遥かに超えたカタルシスを与えてくれる。
シリーズ変化球と王道を両方ハイレベルで達成した点で、『バッドランド』は大いに楽しめる一本なのは間違いない。

 

今後の展望はあるのか!?

ラストのラストに登場するあの宇宙船は『最凶頂上決戦』で登場したプレデター船とシルエットが似ている。と言うことは、今度こそ過去作との接続が試みられるかも知れない。

また、トラクテンバーグ監督がシュワちゃんに出演交渉中…という噂も流れてきた。
『バッドランド』にダッチが出てくると確信していた身としては「むしろ今までしてなかったんかい…」と思ってしまうニュースだが、ここは素直に朗報と捉えるべきだろう。

あと今回は”名義貸し”に留まったウェイランド・ユタニ社だが、生粋のオタク気質(※推定)であるトラクテンバーグ監督がこれで終わらせるハズはない。
今回は敢えてのジャブに留めて、次作に向けて渾身の右ストレートを温めているに違いないのだ。いやそうであって欲しい!そうだと言ってくれ!
タイトルは…タイトルは『プレデターVSエイリアン』でオナシャス!!!

 

 

他のプレデター映画のまとめはこちらです。

 

 

プレデターシリーズはディズニープラスで全作配信中よ。
他のおすすめ作品も紹介しているので、是非みていってね。

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