今回は『フォールアウトS2』第6話感想です。

ちょっとグール、最近カッコ悪すぎない!?
あらすじ
先週が怒涛の展開だった反動か、今週は急にスローペース。
ハワード夫人ことバーブにスポットが当たったわけだが…その彼女、「ミサイルで人類をいったん滅亡させてVault-Tec社の理念を実現しよう!」と提言していたイカレポンチかと思いきや、実は会社に脅されていたという裏事情が判明。
じゃあ誰が実際にVault-Tecを動かしてるんだ?
ハウスの言う「第三のプレイヤー」か、それとも“誰も支配していないのに勝手に事態が悪化してる”という、もっと救いのないオチなのか…。
そんなバーブの回想に浸るグールは依然串刺しで動けず、正気を保つ「お薬」も使えない。あと一歩で暴れゾンビ化しそうなピンチ…!
そこを救ったのは、まさかの“緑色のあいつ”だった。
スーパーミュータント登場

ルーシーにぶん殴られ、串刺し状態で「もはやこれまで」感出してたグール。そんな彼を救ったのは、ドラマ版初登場となるスーパーミュータントだった。
ゲーム版では“しれっと出てくるのに異常にタフ”という初心者キラー。出会った瞬間V.A.T.S.で頭をぶち抜かないとあっさり返り討ちに遭う強敵だ(特に序盤)。
強制進化ウイルスことF.E.V.に感染した人間が行き過ぎた育ち盛りっぷりを発揮した筋肉モンスター。パッと見は明らかに人外なのに、フェラルとは違って理性を保っているという何ともややこしい存在だ。個体によっては人間より話が通じ、展開次第で仲間キャラ化する奴も居た。ある意味では人類の上位互換とも言えるのがこのスーパーミュータント兄貴なのだ。
そんな彼がグールを助け「人外同士仲良くしようぜ!」と手を差し伸べるのだから、視聴者としては「お、こいつは比較的友好的なタイプだ!」と期待させられる。
だがグールは助けてもらっておいて一蹴。なんでそんなに偏屈なんだよ毎回…。案の定ぶん殴られて再び放置されるという、なんともフォールアウトらしい雑な友情未満の交流が展開された。
今週はこれだけの出番だったがF.E.V.が物語の中心に入りつつある以上、再登場はほぼ確実だろう。しかも今回の兄貴は割と理性的だったので、今後のキーパーソンになる可能性もある。ゲーム版『3』のフォークスさんみたいな、荒野の知性派モンスター枠として期待したい。
思想の殴り合い!
ルーシーvsハンク

ついにルーシーは父ハンクと邂逅。
核攻撃による虐殺を面と向かって糾弾する娘に対し、パパは余裕の表情。
なぜ余裕?彼には“自分は正しい(娘もいずれそれを理解する)”という絶対の確信があるからだ。
リージョンの捕虜二人を目の前で殺し合わせ「止めたいなら人格制御装置をオンにするしかないなァ~(チラッ)」と迫るハンク。ルーシーは当然拒否するが、捕虜があまりに暴れすぎて手に負えず結局スイッチを押してしまう。人格を消去され、突然従順になる捕虜たち。ハンクの思うつぼである。
「人間の大多数はバカなんだから、賢い人が支配した方がみんな幸せ」という独裁者の詭弁に対し、ルーシー自ら”ある種の正しさ”を証明してしまうという皮肉。
フォールアウトらしいブラックさが滲む。
おやつパーリィと文明の縮図
一方ルーシーの故郷Vault33でも、その「支配と自由」というテーマがブラックユーモアとともに展開した。
水精製装置の故障でVault33自体が全滅待った無しの大ピンチに。政府は節約を呼びかけるが、住民は勝手におやつパーティーに明け暮れるのだった。
弾圧しようとすれば「節約とか知るか!俺たちは好きにやる!」と反発し、挙げ句の果てには「親世代が享受してきた利益を、なぜ俺たちがガマンしなきゃならない?」と、微妙に筋の通った主張まで飛び出す。
秩序を維持したい政府vs好きにやりたい民衆…。
現代日本の年金問題の縮図にも見えるし、2010年代ギリシャのようでもある。つまり普遍的な文明あるあるの一幕と言えよう。
世界が崩壊しても“文明の悪い癖”だけは律儀に再現されてしまうこの皮肉…。
支配と自由のコントラスト
そんな訳で今週はスーパーミュータントの登場がインパクトとしてはデカかったが、テーマとしては「支配」と「自由」の対比が印象的だった。
バーブはVault-Tecに脅され、ハンクは「人間はバカだから支配された方が幸せ」という独裁者の常套句を堂々と語り、Vault33では水不足の危機にもかかわらず住民達がおやつパーティー三昧。
支配したい側と、自由を謳歌したい側。どちらも極端で、どちらも滑稽。そしてどちらもある程度の現実味がある(あってしまう)。
フォールアウトがずっと描いてきた人類の愚かさと可笑しさが、地味ながらもはっきり浮かび上がる回だった。文明崩壊後の世界でも、人間は結局「いつもの争い」を繰り返す。その悪癖だけはしぶとく生き残る。
この皮肉が、スーパーミュータントという”理性ある怪物”という存在と絶妙に呼応している気がする。やはりスーパーミュータントが作品のテーマとしてもキーマンになりそう。
フォールアウトらしさ、そろそろ取り戻してほしい
ところでフォールアウトの魅力と言えば、殺伐とした世界観と悪趣味な笑いが同居するところだと思っていたが…最近はシリアス寄り過ぎない!?
もちろん面白いのだが、そろそろあのブッ飛んだ悪ノリ感が恋しくなってきた。残り2話、どこかであの独特の毒気を取り戻してくれると嬉しい。
そして――
ついにグールとマキシマスが合流。
長かった三者の旅路が、ようやく一点に収束し始めた。
終わりにかけて何とか盛り上げてくれフォールアウト!!

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『フォールアウト』まとめページはこちらです。





コメント
フォールアウト4しかプレイしてない者ですが、スーパーミュータントに知性を持った個体がいることに驚きました
今後が楽しみです
そうなんですよー。
フォールアウト3だと仲間になったりします。あの見た目で意外と詩的なこと言う乙なキャラでした。