恐怖の奥に潜む物語が、観る者の心をえぐる…。
今回はU-NEXTで出会える、珠玉のホラー映画3本をご紹介します。
(※記事内容は2025年11月時点の情報に準拠しています。)

新しめ+見放題対象からピックアップしたわ。
トーク・トゥ・ミー

制作:2022年
監督:ダニー・フィリッポウ/マイケル・フィリッポウ
主演:ソフィー・ワイルド/アレクサンドラ・ジェンセン/ジョー・バード
17歳の女子高生ミアはある夜、同世代の間で流行中の「90秒憑依チャレンジ」に参加。
儀式の道具は、切断された人間の手の剥製。握って「トーク・トゥ・ミー」と唱えれば霊が現れ、「レット・ミー・イン」で憑依が始まる。制限時間を超えると霊は居座る。
——そんな不穏なルールが支配するこのトライアルに、ミアたちは若さゆえの万能感で果敢にチャレンジしていくが…。
霊をおもちゃにして自滅まっしぐら!
SNS世代の若者の暴走しがちっぷりが、心霊ホラーと合体してしまった一作。
バズるためなら危険もスリルも「映え」化する。霊を自らに憑依させる若者たちは、まるで新作アプリを試すのと同じくらいの無邪気さだ。
だがその「お調子乗ってる感」がしっかり描かれているからこそ、無邪気さが惨劇に突き落とされる瞬間にゾッとする。
もっと良い人生を歩むチャンスはいくらでもあったのに、それを若者特有の浅はかさで丁寧に台無しにしていくミアの自業自得っぷりが痛々しい。
だがミアの破滅の軌跡は丁寧に、説得力をもって掘り下げられる。決して「最近の若いもんはケシカラン」的な老害ムービーではない。
恐怖を鋭く演出しつつ、同時に現代の若者文化の危うさを鋭く切り取った快作。
最先端の映画をめざとく集める配給会社、A24。その「A24らしさ」が爆発だ。
バーバリアン

制作:2022年
監督:ザック・クレッガー
主演:ジョージナ・キャンベル/ビル・スカルスガルド/ジャスティン・ロング
採用面接でデトロイトにやって来た女性テスは、深夜にネット予約した民泊に到着する。
しかしそこにはすでにキースという見知らぬ男が滞在していた。手違いによるダブルブッキングのようだ。
外は嵐、他に泊まる場所もない。仕方なく一晩限りの同居を決めた二人だが…物語はおぞましい方向へ猛スピードでブッちぎる。
ネタバレ厳禁!それしか言えない
あらすじだけ聞くと
「この青年が実は殺人鬼で」
「主人公の女性がめくるめくひどい目に遭う」
という展開を誰もが予想する。
ダブルブッキング青年(ビル・スカルスガルド)の「善人か悪人か判別不能フェイス」が、その疑惑をさらに濃くしていく。
これ以上は言えない。
『バーバリアンは』思いっきり、ネタバレが面白さを損なう系の映画だからだ。
だがこれだけは言える。この映画は観客の「はいはい、このパターンね」をことごとく全力粉砕してくる。
巧妙かつ精密なミスリーディングの迷宮、これを予備知識なしで観られるのは人生で一回だけ許された幸運だ。
本当に紹介しにくい作品だが「まずは観て」としか言いようがない。
なお本作は世界的にも圧倒的高評価。監督の次回作『WEAPONS』も、本国アメリカでは社会現象化するほどのヒットになった。日本でももっと流行れガチホラー!!
マリグナント 狂暴な悪夢

制作:2021
監督:ジェームズ・ワン
主演:アナベル・ウォーリス/マッケナ・グレイス/マディー・ハッソン
情緒不安定な女性マディソンは、巷を騒がせる一連の猟奇殺人を“夢”として目撃するようになる。殺人現場の状況が、彼女の幻視と寸分違わぬものだったのだ。
警察は彼女を疑い、妹は真相を探るべく過去を調べる。
やがて物語は、血と悲鳴が渦巻く別世界へと転がり落ちていく。
新たなホラーヒーロー爆誕
古き良きイタリア産残虐ホラーにオマージュを捧げまくった一作。
クラシカルでおどろおどろしく、それでいてどこか耽美な恐怖演出が冴えわたる。…前半までは。
後半になるとワン監督の得意分野に大胆ジャンルチェンジ。つまり突然アクション映画化する。
ついに正体を表す真犯人のクールすぎるビジュアルとキレッキレの動きには「え、これそういう話!?」と驚愕させられる。
「怖い!」より先に「カッコいい!」が先に来るのはホラーとしてどうなんだと思わなくもないが、ここまで振り切られるともう喝采するしかない。
前半のクラシカルな悪夢と、後半のスタイリッシュな殺戮舞踏会。その落差こそが観客の記憶に爪痕を残す、ホラー映画ならではの独創性を更新した傑作だ。

ホラー映画以外にも、U-NEXTで観られるお勧め作品を紹介中よ。
良かったら見て行ってね。

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