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『呪怨:呪いの家』第6話(最終回) 感想 物語は終わり、呪いの無限ループが始まる

今回は『呪怨:呪いの家』第6話の感想をお送りします。
ついに最終回です。

 

以下の記事 ネタバレ注意!!

 

呪怨:呪いの家 第6話 屋根裏にいたもの

さらに時が経ち、事件は人々の記憶から薄れつつあった。
そして「家」に新たな住民として若い夫婦が引っ越してくる。

「家」の危険性を知る小田島は夫婦に警告するが、逆に迷惑がられて門前払いを受けてしまう。
しかしその後、とてつもない恐怖が夫婦を襲うのだった…。

 

事故物件とは何でしょう。
「過去に誰かが死んだ場所」と定義するなら、日本じゅう事故物件だらけということになります。これだけ世の中に沢山の人間が溢れていれば、その死もまたありふれているのは当然のこと。
特にこの高齢化社会においては、お年寄りの孤独死なんて(痛ましいことではあっても)もはや希少な事案とは言えません。

従って、どこそこで何十年前に誰それが死んだ…云々など、キリが無さすぎて考えるだけナンセンス。
その点はJホラーの秀作『残穢 -住んではいけない部屋-』でもすでに言及されています。誰かが死んだ場所には住みたくないみたいなこと言ってたら、この狭い日本じゃ住むとこ無くなっちゃうよ!

 

残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―
ねっとり系の和ホラー。おもしろい。

 

そういう意味では、過去に凄惨な殺人事件があった家でも「そんなの気にしなきゃただの安い物件じゃん」と開き直るのは合理的な態度かも知れません。
事件があったのは事実でもそれは過去のことで、別にそこに住んだら同じ目に遭うわけでもなし。

しかし事故物件の大家・大島てる氏が語る通り、気にしなきゃいいじゃんと言いつつ気になっちゃうのが人間。
実際、自分の家で起きた過去の事件を気にするあまり精神を病んでしまう人間はけっこう居るといいます。

そしてさらに、ホンモノの事故物件はそれ自体が住む人を選ぶそうな。
大抵の人間は「その物件」を選ぶにあたって何らかの不都合に見舞われ成約に至らない…しかし真に物件に選ばれてしまった者はそれらの障害を物ともせず、まるで吸い寄せられるように「その物件」に住んでしまうのだとか。

 

『呪怨:呪いの家』に登場する新しい夫婦にはしっかりとそのきらいが見られます。
特に夫の方は、警告に来た小田島に攻撃性むき出しの態度で接する。まるで「家」に住むこと自体に執着しているかのよう。

「家」は事故物件どころじゃない超ドレッドノート級の危険スポットなので、当然この夫婦には過酷な運命が待っています…。
このあたり、第6話で何が起きていたのかは別記事にまとめてみました。

『呪怨:呪いの家』考察 時空も因果もゆがめる呪い…その全貌を解き明かす

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なお、今回ピックアップされた「平成の実在猟奇事件」は酒鬼薔薇事件でした。
当時14歳だった"A"が複数の人物を長期にわたって殺害ないし傷害したうえで、最終的に切断した少年の生首をたかだかと"展示"した凶悪事件。自らの凶行を輝かしくディスプレイしようとするAの劇場型サイコパスっぷりは当時の日本を激震させました。

凶悪性のみならずAの濃すぎるキャラクターが相まり、日本犯罪史上でもひときわ異彩を放つ特別な事件。
この忌まわしいシリーズの最終話にこれ以上ないほどふさわしいです…。

 

と言う訳で『呪怨:呪いの家』第6話の感想でした。
いやぁ面白かった。そして怖かった。尾を引く怖さが絶品だった。

とにかく強烈なインパクトのドラマだったので、いくつか記事を書き散らかしてしまいました。
考察をはじめ関連記事をまとめたので、よかったら読んであげてください!

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