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『新感染-ファイナル・エクスプレス-』感想 エンターテイメント全部盛りの快作ゾンビ映画

2020年8月18日

今回は韓国発の超傑作ゾンビ映画『新感染-ファイナルエクスプレス-』をご紹介します。
マッドマックスに寄せた続編の『ペニンスラ』が絶好調!…のようなので、久しぶりに見返してみました。
いやぁ~…やっぱ超面白い!

 

 

新感染 -ファイナル・エクスプレス-

2016年 韓国
監督:ヨン・サンホ
出演:コン・ユ、チョン・ユミ、マ・ドンソク

新感染 ファイナル・エクスプレス(吹替版)

離婚調停中の妻に会いに、娘とともに高速列車に乗り込む父親。
しかし車内にゾンビが紛れ込んだことで列車は地獄行き超特急と化す!

 

評価 A

 

本作は2016年に公開されるや否や、大ヒットを記録した韓国発ゾンビ映画。
邦題もナイス過ぎる。

列車を舞台に配したアイデアがとにかく秀逸!
ゾンビ映画と閉じ込められ系密室スリラーとロードムービーのいい所を合体させ、それでいて全体をすこぶるテンポよく仕上げたという奇跡みたいな一作です。そこへ親子愛や経済格差などのエッセンスも加わるのだから文句のつけようがありません。
これには映画秘宝もニッコリ。

 

自分のことしか考えてない一部のアホが、何とか事態を収束させようとする誰かの努力を水泡に帰さしめる流れはコロナ禍にあえぐ現実社会にも通じて感慨深いですね…。

「コロナはただの風邪!」
「感染対策は無意味!」
「クラスターフェスを開催してみんなで感染しよう!」
という常軌を逸した催しが2020年8月に東京で開かれ話題になりました。同じ流れは各国でも生じて大きな問題となっているようです。

そりゃ若くて基礎疾患もないアナタ達にとっては風邪で済むでしょうよ…。でも世の中には子供や老人や風邪が命取りになる体質の人がたーっくさん居るんです。自分しか見てない人々は、そのあたりのことには考えも及ばない。
まさしく『新感染』の自分のことしか考えていないバカと重なります。

『新感染』が製作された2016年にはコロナ禍など予想もつかなかったと思われますが、今日改めて観てみるとそこで描かれるドラマは現実と見事に合致。国も時代も関係なく、このどうしようもなさが人間の普遍的な本質と言えるのでしょう…。

 

そこへマ・ドンソク推参!

 

しかしそんなゲンナリする事実を突きつけられるからこそ、それを景気よく粉砕するマ・ドンソクの超人的な存在感が素晴らしすぎます。
腕に何かを巻けばゾンビの噛みつき攻撃への対策になるんじゃね?という発想は古今東西のゾンビサバイバーが一度は思いつく防御法ですが、『アイアムアヒーロー』の大泉洋が腕時計を巻いてたのに対し『新感染』のマ・ドンソクはガムテープ。
薄い!ガムテープ薄いよ!
しかし「マ・ドンソクなら何とかなるか…」という訳の分からない説得力が沸き上がる圧倒的ビジュアル。
これで惚れるなって方が無理ってもんです。

監督が続投する『新感染』続編を楽しみにせざるを得ない。邦題がどうなるのかも含めて(;'∀')
今回の感想は以上です!

 

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