今回も『日本沈没2020』の感想をお送りしたいと思います!
以下の記事 ネタバレ注意!!
日本沈没 第4話:ヒラカレタトビラ
2020年 日本
監督:湯浅政明
出演:上田麗奈、村中知、佐々木優子
一行の旅は続く。
ひなびたスーパーマーケットの店主(後期高齢者でヤク中)や、イギリス人ヒッチハイカーなど個性的な面々が加わった一行は、ヒッチハイカーの案内で山奥のカルト教団のコミュニティに辿り着くが…。
意表をつく展開で毎回ド肝を抜いてくる『にほちん2020』。
今回は誰も死ななかった代わりに、唐突にカルト教団が登場です。ほんと展開が毎度唐突だなにほちん!
とは言え、社会が極限状態になるとカルト教団が台頭してくるのは定番の展開。
『ミスト』しかり。
『ウォーキングデッド』しかり。
それはもう、コーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実な帰結です。
やはり『日本沈没2020』は災害ムービーと言うより、既存の社会が崩壊したとき人間には何が残るのかを問うていくコンセプトのようです。
つまりゾンビ映画ですね。
同じ震災アニメでも『東京マグニチュード8.0』とは受ける印象が全然違う理由が腑に落ちました。
このカルト教団を是と描くのか非と描くのかは第4話時点では判然としませんが…『ミッドサマー』をこの前見たばっかりの私としてはロクでもないことになる予感しかしません。
カレー変な味するし…ぜったい経血か人肉入ってるよそれ!(※大麻でした)
なお、感情を描き出す演出は相変わらず絶妙。
今回は引きこもり青年の古賀くんが良かったです。
これまでほとんどセリフがなく、何も感じず何も考えていないかのような態度をとってきた彼ですが…カレーを食べた瞬間に「あ、俺の母さん死んだんだ」という実感が襲ってきて大泣きしてしまう…。
家族の死など容易く受け入れられるものではない…という見解のこもった良いシーンでした。このコンセプトは歩の幼い性格にも反映されており、その鋭い人間観察眼には唸らされます。
あくまで一被災者の視点で物語が紡がれるため震災の全体像がまったく不明のまま話が進行するのも怖くてグッド。
日本全体がいまどういう状況なのか誰も分かっていないし、第2話で東に向かった人たちがあの後どうなったのかも知るすべはない。
ある意味ファンタジー寄りの状況設定である本作ですが、被災者の視点に立った生々しいリアルさは強く不安を煽ってきます。ベネ。
とは言え7度も地面が傾斜してたらまっすぐ立てないと思うのですが!
だって初心者向けのスキー場くらいでしょ!?
今話の感想はこれでおしまいです。
とりあえずカルト教団がどんな扱いなのか気になってしょうがないので、さっそく第5話にいってみたいと思います!
『日本沈没2020』第5話感想 勇気を出して悲しみと向き合う歩…一方、男性陣は大麻でラリパッパ
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