Netflix 海外ドラマ

Netflix『マニアック』感想 ついていけなかったよ...

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Netflixオリジナルドラマの新作『マニアック』を見てみた。

 

本作の監督は実力派で知られるキャリー・フクナガで、主演はエマ・ストーンジョナ・ヒルという若きアカデミー賞俳優たち。
まさに盤石の布陣。いわば超期待作である。

sp:大きな写真、エマ・ストーン、透明感いっぱい

 

 

キャリー・フクナガ監督の代表作と言えば、なんと言っても『トゥルーディテクティブ-二人の刑事-』だろう。
マシュー・マコノヒーとウディ・ハレルソンのW主演で綴られた刑事ドラマで、平凡なバディものには留まらず人間の心の闇やそれを乗り越えていく強さを情緒豊かに描き出したドラマが非常に秀逸だった。
と言うかマコノヒーの旦那の存在感が圧倒的過ぎた
個人的に琴線に触れまくった一作であり、人生でもっとも好きな海外ドラマの一つだ。

TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ <ファースト> DVDセット(4枚組)

 

 

一方でエマ・ストーンとジョナ・ヒルも大好きな俳優たちだ。
それぞれの代表作である『ラ・ラ・ランド』や『ウルフオブウォールストリート』ももちろん素晴らしいが、やはりこの組み合わせなら 11年前に二人が共演した『スーパーバッド 童貞ウォーズ』を置いて語れないだろう。

スーパーバッド 童貞ウォーズ (字幕版)
アホみたいな邦題だがこれがすこぶる泣かせる青春映画で、少年期との決別をエスカレーターで表現したラストシーンには心底感動させられた。
同作でのエマ・ストーンの出番は少ないが、「容姿と社交性に恵まれているのにスゲー良いヤツ」というこの手の負け組系青春映画では珍しいキャラを演じており存在感があった。
ジョナ・ヒルは主役なので、この頃から只者じゃないオーラを醸し出しまくりだったな。
もう11年前なんだナァ…(遠い目)。

 

そんなこんなで大好きな監督が大好きな俳優と組んだ事になる『マニアック』にはがぜん期待していた。
楽しみにしていた。
本作の配信を一日千秋の思いで待ち焦がれていた…。が…。
『マニアック』は悪い意味で上級者向けの作品だった。全編にみなぎる収まりの悪いビザールさについて行けず、早い話が全然乗れなかった

 

本作で舞台になるのは、現実の世界とは少しだけ違う近い未来(或いは近い過去)のニューヨーク。
自由の女神の代わりに「更なる自由の女神」なるヘンテコな巨像が街を睥睨しており、あちこちで現実の世界を凌駕したハイテクが見られる一方でファッションやビジュアルのセンスは70年代風。意図的な不自然さが醸し出される、いわゆるレトロフューチャーな世界観だ。
妙ちきりんな日本語が散見されるところは『ブレードランナー』っぽいかも知れない。

 

主人公は、そんな街で生きにくさを抱えながら日々を送る二人だ。
オーウェン(ジョナ・ヒル)は裕福な家庭に生まれながら精神病を発症し、家族から厄介者扱いされている気弱な男。
アニー(エマ・ストーン)は家族がらみで心に深い傷を負い、自暴自棄気味になっている女性。
二人はそれぞれ別の理由からとある精神病薬の治験を受けることになり、そこから物語は始まる。

 

ここまでは面白い。
特に統合失調症という一筋縄ではいかない要素がフクナガ監督のセンスでどう料理されていくのかには非常に興味をそそられた。

だが実際には、話が動き始めてから終始置いてけぼりだった。
より具体的に言えば、あらゆるシーンでこれは一体どんな感情を抱かせようと意図されているのか全然わからず終始困惑してしまったのだ。

 

例えば電動オナホを股間に装着したまま会話を続ける男のシーンは、恐らく笑いのニュアンスで描かれているのだろう。
しかし男の姿があまりに惨めでクスりともできない。まったく面白くない 。

 

医者が突如豹変して 「 薬を飲め言うとるんじゃヽ(♯`Д´)ノコリャーッーー!!」と日本語でタンカ切り始めるくだりも笑いの文法で描かれている。
が、例によって全然笑えないずむしろ怖い。

 

感情に目覚めたスーパーコンピューターが悲しい思いをすると回路から水銀の涙がポタポタ落ちて誤作動の原因になる…というメルヘンチックな描写に至ってはもう荒唐無稽過ぎてリアクションに大変困る。

 

一事が万事がこんな感じでなので、呼ばれていないパーティーに間違えて来てしまったかのような居心地の悪さだ。

もちろん、狙って観客に混乱をもたらす映画はある。
個人的にたまたま最近見た映画の中では『哭声 コクソン』や『ホールド・ザ・ダーク そこにある闇』などがそれに当たるだろう。
これらの作品は劇中で起こった事件に明確な説明が無いまま敢えて完結しており、観客に強烈な余韻を与えつつ解釈・考察という形で映画の世界に入り込む余地を残していく。
これはこれで大いにアリのスタイルだ。

哭声/コクソン(字幕版)

 

 

でも『マニアック』は違う。
本作の劇中で起こるのは不思議で奇妙な現象ばかりだが、特に不可解なものではない。 暴走したスーパーコンピューターと新薬のもたらす精神世界の混沌だ。

 

それなのにこうまで視聴者に混乱と居心地の悪さを強いるのは、もう作品の出来が良くないからと結論せざるを得ない。
せっかくのエマ・ストーンにもジョナ・ヒルにも一切感情移入出来なかったのだ。

 

例えるなら、文字は読めても書かれた文章がまったく意味不明な状態である『マニアック』。
最終話のラストは解放感で締め括られていたが、残念ながら何のカタルシスもなかった。
もしかしたら心理学の心得のある人には目からウロコの大傑作なのかも知れない。実際、 IMDbのレビューには10点満点が続出だ(ちょっとステマっぽいけど( ̄▽ ̄;))。
しかし無学な私にはきつい全10話ダッタヨ…。

 

とまあこき下ろしてしまったけど、精神世界の中ではジョン ウィック風の長回し銃撃格闘戦があったりこめかみにドリル突き刺して血と脳みそが飛び散ったり、至近距離でショットガンを食らって人体が真っ二つになったりロードオブザリング風の壮大なフィールド移動シーンがあったりで素敵な映像をいろいろ堪能できたので、つまんなかったけど退屈はしなかったという点は付け加えておきたい!



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