Netfliオリジナルアニメ『日本沈没2020』の予告編が公開されています。
監督はジャパニメーションの旗手・湯浅政明。
湯浅監督とNetflixの組み合わせと言えば、なんと言っても2018年の『デビルマン クライベイビー』を思い出します。
永井豪の『デビルマン』という名作過ぎて神格化されてい作品を、あえて現代的な解釈で最初から最後まで描き切るというチャレンジングな試みだった同作。湯浅監督ならではの抽象的な画面づくりが原作の壮絶極まるストーリーを完全に再現し、そりゃあもう史上類を見ない傑作に仕上がっていました。
滅べよ人類!!
そんな湯浅監督がふたたびNetflixと組み往年の名作の映像化に挑むというなら、これはもう期待せざるを得ません。
ところがぎっちょん。
今回の『日本沈没2020』は、予告編を見る限りではかなり今までの湯浅監督っぽさと異質のよう。
持前の抽象表現が控えめで、代わりに非常にストレートな都市破壊&災害描写がフィーチャーされています。
崩れる都市、迫る津波…。
日本人的にはどうあっても2011年のあの日を思い出さずにはいられない悪夢の光景です。
『夜明け告げるルーのうた』でも『きみと、波に乗れたら』でも湯浅監督の描く海は澄み渡ったイノセンスさの象徴でしたが、『日本沈没2020』予告編でチラッと映る海は死と暴力の化身にしか見えません。
崩壊する社会と日常のはざまで、試される家族の絆…。
よく似た過去作にノイタミナの秀作『東京マグニチュード8.0』が挙げられますが、『東京マグニチュード8.0』は東日本大震災の2年前に作られた一作でした。そこが凄いところではあるんだけど、一方で2011年を経験した我々にとっては「むかしの話」になってしまったのも事実。
『日本沈没2020』は日本発のディザスター作品の歴史を更新するという、重い使命を背負っているのかも知れません。
なんにせよ超期待です。