あまたの強豪が入り乱れる動画配信サービス界。
ディズニープラスが正式に上陸したことで我が国の勢力図に変化が起き、AmazonとNetflixとディズニーが覇を競う動画三国時代に突入しました(たぶん)。
と言う訳で今回は、この三つの動画サービスを料金・内容・使いやすさの面から徹底比較!
実際に三つを使用してみた個人的なインプレッションも末尾で述べたいと思います。
目次
月額料金
Netflix
● ベーシックプラン(SD画質) | 月額800円 |
● スタンダードプラン(HD画質) | 月額1,200円 |
● プレミアムプラン(4K画質・ドルビーアトモス対応) | 月額1,800円 |
Netflixは上記のように、プラン別で料金が分かれているのが特徴です。
…とは言え、最も安価なベーシックプランは正直おすすめ出来ません。いくら何でも画質が悪すぎるからです。映画体験を損なうレベル。
「観れさえすれば後はなんでも良い」という豪の者以外は避けるのが無難と思われます。
一方、プレミアムプランも個人的にはそれほど魅力的なコースではないと思っています。
ユ―ザー側に4K画質再生環境やドルビーアトモス対応の音響システムが整っているかに依存しますし、そもそも4Kまたはドルビーアトモスに対応しているのは配信作のうちごく一部だけだからです。
とは言えドルビーアトモスの威力は、体験すると結構「おおっ!」と感動するレベル。捨てがたい。
従ってNetflixを観るならまずスタンダードプランから始めてみて、そのうえで再生環境やお値段を吟味しつつプレミアムプランへのアップグレードを検討するのがよいと思います。
Amazonプライムビデオ
● 月額500円 |
● 年会費4,900円 (月額あたり408円) |
Amazonプライムビデオの強みは、なんと言ってもその圧倒的なコストパフォーマンス。
月額で支払っても500円と相当お安いのに、年額で支払ってしまえば月あたりで約408円とまさかのワンコイン以下。
配信作も近年充実めざましく、コストパフォーマンス面ではAmazonプライムビデオ一強と断言できるでしょう。
ディズニープラス
● 月額700円 |
ディズニープラスは月額700円で固定です。
AmazonプライムビデオとNetflixのちょうど間を狙ってきたような価格設定ですね。
配信内容
Netflix
配信作品の厚みはNetflixの独走状態です。
その秘訣はNetflixオリジナルコンテンツ(=Netflixでしか見られない独自の作品群)の充実にあります。
Netflixサービス開始当初はただのマニアックな小品群におさまっていたNetflixオリジナル作品ですが、近年はマーティン・スコセッシやコーエン兄弟など名だたる映画人がこぞって参戦。
しかも現在進行形で猛烈に発展し続けており、もはやNetflixオリジナル映画がアカデミー賞をはじめ各所で賞レースを荒らすのは日常茶飯事になってきました。
看板作品である『ストレンジャーシングス』なども超人気です。
もちろん、オリジナル作品以外でも一般公開されている映画やドラマなどが数多く配信されています。
Netflixがあれば退屈な休日とは永遠にオサラバです。
とても手短かには配信作を紹介しきれないので…よかったら当ブログの他ページもご参照ください↓
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Amazonプライムビデオ
AmazonプライムビデオはNetlixと同じく、往年・近年の人気映画を多数配信しています。
新作映画の配信にも精力的で、つい最近では『ワイルドスピード スーパーコンボ』がレンタル配信と同時に見放題配信されたりしてびっくりでした。
話題作『パラサイト/半地下の家族』に至っては、レンタル開始に先立って配信してしまうという攻めの姿勢。
くわえて近年はAmazonプライムビデオのオリジナルコンテンツも充実し始めています。
例えば、アメコミ映画のパロディとしてのブラックユーモアが光るヒーローアクション『THE BOYS』や、スタートレックシリーズの最新作『ピカード』など。
その厚みはNetflixには及ばないものの、いずれも粒ぞろいの良質コンテンツ。
やっぱり配信作を手短かには紹介しきれないので…よかったら当ブログの他ページもご覧ください↓
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ディズニープラス
ディズニープラスはNetflixやAmazonプライムビデオと異なり、一般的な映画やドラマを配信していません。
そのため配信作品数では他の二つに大きく劣ります。
しかしディズニープラスには、当然ながらディズニー映画という強力なブランドがあります。
トイ・ストーリーからアナ雪まで、新旧織り交ぜた名作が勢ぞろい。この強さは侮れません。ピクサー映画の前座として公開されていた短編が観られるのも地味に嬉しい!
看板作品の『アナ雪2』もさっそく配信開始。劇場公開から異例の早さ。
さらにディズニー社は史上屈指の人気コンテンツであるマーベルとスターウォーズを擁しており、その訴求力は桁違いです。
「量より質」を地で行くコンセプトと言えるでしょう。
使いやすさ
Netflix
Netflixはインターフェースの開発に巨額を投じており、アプリの使いやすさは他の追随を許しません。
単純に映画やドラマをジャンル別に検索できるだけでなく「受賞歴のある作品」や「ダークな主人公」など、作品内容の具体的な傾向にも言及したソート分けまで可能。
2020年4月には「今日のTop10」の表示も始まりました。何が流行っているか一目瞭然。
とにかくあらゆる工夫を凝らして、次に観る作品までたどり着きやすくしているNetflix。
扱いやすさは圧倒的です。
iPhoneやiPadで使えるアプリはもちろん、PS4やXbox Oneなどのゲーム機でも専用のアプリが配信されておりアクセスが良いのもグッド。
もちろんパソコンでもブラウザで使用できるし、最近はテレビ自体のリモコンにNetflixボタンが搭載されているのも珍しくなくなりました。
リビングに溶け込んでいますNetflix。
Amazonプライムビデオ
プライムビデオもNetflixとよく似たインターフェースを目指していますが、やはり後塵を拝している印象は拭えません。
作品ごとのソート分け機能などはNetflixに一歩譲る印象です。
とは言えスマホやタブレットで使えるアプリはもちろん、Amazon公式デバイスであるFire TVからのアクセスはすこぶる良好。
扱いやすさは決して悪くありません。
ディズニープラス
ディズニープラスもスマホやタブレットからアプリを介して容易にアクセスできます。
しかし…。
致命的なのはNetflixやAmazonと異なりPS4やXbox Oneで使用できるアプリが存在しないこと。
PS4をリビングでのマルチメディア機の主役に据えているご家庭は(我が家も含めて)少なくないと思われますが、そんな層には圧倒的マイナスポイントです。
ディズニープラスをテレビで観るには、Fire TV や ChromeCast などの別個の専用デバイスが必要です。あちゃー。
インプレッション
ここからは各動画サービスの個人的な印象を述べたいと思います。
まずNetflix。
日本では二番手に甘んじていても、世界では圧倒的なシェアを誇るバケモノサービス。
その実力はやはり圧倒的で、配信される映画やドラマの厚みはとびぬけて充実しています。もはや桁違い。
Netflixでしか観られないオリジナル映画が充実している点でも、そのオンリーワンな魅力に拍車がかかります。
今後もさらにオリジナル映画の充実へ邁進していくと思われるNetflix。
動画配信の王者の座はしばらく揺るがなさそうです。
一方でAmazonプライムビデオの強みは何と言ってもコストパフォーマンス。
月額約400円というワンコイン以下のお値段は、スタンダードプランを1,200円に値上げしてしまったNetflixとは対照的なリーズナブルっぷりです。
しかも動画配信とは別に、Amazonプライムの各種特典――単に通販が早く届くだけでなく、プライムミュージックやプライムリーディングなど多種多様――がついてくるのはもう本当にお得としか言いようがありません。
これからもリーズナブル路線で独自に根強い人気を維持していくと思われます。
日本初上陸のディズニープラスは三つの中では最も歴史の浅いサービスであり、ラインナップの厚みは乏しいと言わざるを得ません。
しかし「ディズニー映画」というブランド力は圧倒的。ファミリー向けコンテンツの充実度は一味違います。
家族で楽しむ層からは強く支持されるでしょう。
そして何と言っても忘れてならないのが、ディズニープラスにはマーベルシネマティックユニバースという超兵器があること。
これまでのマーベル映画が全作見放題なだけでなく、『ホークアイ』『ロキ』『ワンダビジョン』などの新作ドラマが控えています。
老若男女問わず人気のマーベル映画…この市場を独占できるディズニープラスは今後爆発的にシェアを広げる可能性が高いと思われます。
現状のディズニープラスは「ものすごい実力者だけどまだ本気出していない」といったところでしょうか。
打倒Netflixに燃えるディズニーの進撃はまだまだ始まったばかりです。
Netflix | ヘビーユーザーを含めた幅広い映画ファン向け |
Amazon | 価格重視&ライトな映画ファン向け |
Disney + | ディズニー映画やマーベル、スターウォーズなどが好きな人向け |
個人的な印象をまとめるとこんな感じです。