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『レゴバットマン ザ・ムービー』感想 早くもNetflixに登場した3頭身バットマン!面白過ぎて腹筋が9つに割れる!

■■■■■■■■■□ 9点
【あらすじ】
ゴッサムシティの平和を守るべく、ジョーカーら凶悪なヴィランと飽くなき戦いを繰り広げるバットマン。街の人々の賞賛と尊敬を集めるバットマンだったが、実際の彼は孤独な生活を送っていた…。
そんなバットマンのもとに孤児ディックが成り行きで養子に入ることに!
公開から1年経ってない話題作がNetflixで見放題配信に!さっすが~Netflixは話が分かるッ!
最近『キングコング 髑髏島の巨神』と言い、比較的新しいヒット作をじゃんじゃんラインナップに上げて来ますよねNetflix。いいぞもっとやれ。

見た目に反して正統派

2014年に公開され絶賛を博した『LEGOムービー』のスピンオフ的な位置づけでもある本作『レゴバットマン』。
言うてレゴやろ?子供向けのアニメやろ?と思いきや、実はバットマンの物語として非常に踏み込んだ作品です。

レゴバットマン ザ・ムービー(吹替版)
レゴブロックですべてが表現される可愛らしい世界観
(それこそ火花や爆風も全部レゴ)
ながら、家族を失った心の傷から立ち直れないでいるバットマンの内面が精確かつ入念に描写されます。そして「ヒーローがヒーローで居られるのは悪役の存在のおかげ」というアメコミの宿命がマイケル・ジャクソンの名曲の歌詞になぞらえつつ作品のテーマへ昇華されていきます。あまりにも見事な構図に脱帽です!
ぶっちゃけ『ジャスティス・リーグ』より数段格上のヒーロー映画です(;^ω^)
人間、一人で居たって良いこと無いよ。大切な人と過ごす時間こそが人生なんだよ。そうだよ、すべてはなんだよ!と伝える本作は、闇の騎士として孤高の戦いを選んだ男を描いた『ダークナイト』と表裏一体の関係にあります。言わば『レゴバットマン』は、『ダークナイト』の大ヒットで生まれた暗い話がヨシとされる風潮にトドメを差した作品なのでした。

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全編爆笑!切れ味良すぎるギャグセンス

しかもそこまで考え抜かれた「バットマンの物語」でありながら、重さも固さも感じさせない超軽快なテンポが素晴らしい!コメディー映画としても破格の完成度です。
ジャスティスリーグ結成57周年記念パーティーにバットマンだけ呼ばれていないというのは、彼の孤独さの表現としてジャストミート過ぎるアイディアです。
「俺、招待されてないんだけど…」とつぶやくバットマンに「俺もメール届かないことあるよ」と慰めるのがグリーン・ランタンという点も笑えます。グリーンランタンは2011年のライアン・レイノルズ主演版が大コケして以来、現実世界でもDCコミックス映画の企画から村八分にされてるからね!
グリーン・ランタン (字幕版)
これまでのバットマン映画のパロディが随所に盛り込まれているのも気が利いています。ず~っと昔のテレビ版『怪鳥人間バットマン』の引用シーンはもう爆笑です。
パスワードをどうぞ→「アイアンマンのバァ~カ!!」という、マーベル映画への対抗心を一切隠すことのない態度もいっそ清々しい!
極めつけはクライマックス。
プチネタバレになってしまいますが、危険すぎて異次元に封印されていた悪党たちが一斉に解き放たれバットマンとは本来まったく関係のない往年の傑作映画の悪役たちが総出演!ヴォルデモートとサウロンのコラボレーションなんて一体誰が予想できた!?
作り手の本気と、その攻めた姿勢が伺えます。

真の「ファミリー向け映画」

よくファミリー向け映画を褒めるときに「大人でも楽しめる」とか言ったりしますが、これは傲慢な言い方で正しくは「子供でも楽しめる」です。だって子供の方が楽しいかどうかのジャッジは断然シビアですもん。
大人だったらそのとき観ている映画が多少面白くなくても「まあせっかく見始めたし、これから面白くなるかも知れないし…」と結局見続けることが多いと思います。実際後半からエンジンかかってくる映画も多いし。
でも子供は容赦ありません。少しでもつまんなかったら即・退室です
その点本作は、徹底的にレゴブロックで再現することにこだわったビジュアルでキッズの心をがっちりキャッチ!
見た目に反して深いテーマ+随所に光るアメコミ映画ファンへのサービスで大人の心も完全ホールド!
真の意味で誰でも楽しめる非常にレベルの高い仕上がりになっています。
いわゆるDCエクステンデッドユニバースとは流派を異にする映画ながら、まごうことなきバットマン映画でもある本作。
どんな人にも勧められる珠玉の傑作です!
↑スカットラーかっこよすぎます
Siriの演技もかわいかった!
↑4歳からいける低年齢用レゴ
うちの息子もそろそろ行けるか…!?



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