映画

爆音上映会に行ってきました 後編『ラ・ラ・ランド』

7月1日に行って来ました爆音上映会 in 109シネマズ名古屋
今度は爆音で『ラ・ラ・ランド』!










■  10点

もう満点!満点オブ満点!
最高でした



実は本作、すごく楽しみにはしていたのですが結局観てなかったのです(´・ω・`)
あの『セッション』のデイミアン・チャゼル監督の新作だとー!?
しかもアカデミー賞最有力候補だとー!?
こいつは絶対見逃せないぜー!
…とか言ってたのにいざ上映開始すると仕事忙しくて結局見送り。これが大人になるってことなのか。


だから爆音上映会を抜きにしても本作をスクリーンで観られるってだけでもうありがとう映画の神様ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ


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↑分かりづらいけど凄い存在感のウーファーたち

なにしろ初見なので爆音の効果を比較して実感するのは難しかったですが、オープニングの渋滞ミュージカルのシーンだけでも既に鳥肌立つほどの迫力でした。
特にエマ・ストーンとライアン・ゴズリングがハンドルを高く掲げて「V8!V8!」と叫ぶシーンは最高でしたね!あ、昨日観たやつと混ざったわ。しかしライアン・ゴズリングの車のエンジンが本当に爆音なので、冗談抜きでひとりマッドマックス状態でした。


そして一番爆音の効果を実感できたのはジョン・レジェンドのライブシーン!
劇中では何やらライアン・ゴズリングが魂を売った相手よろしく悪役紛いの扱いを受けていたジョン・レジェンドでしたが、その演奏シーンは劇中屈指のクオリティ。滅茶苦茶かっこいいです。

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悪役として描くならすっごくしょうもない音楽でもさせといた方が話の整合性は取れるのに、敢えてそうせず逆に最高のクオリティで仕上げてくる所が元々音楽畑の人間だったデイミアン・チャゼル監督のこだわりを感じさせます。
「本当にジャズを愛しているなら後ろばっかり見ても無意味」など一理も二理もあるセリフを吐かせたりして「ごめんね映画での扱いが酷くて。本当は君のことめっちゃ好きやで」というエクスキュースに見えなくもない。


ゴズリングの曲は(´・ω・`)ナニコレ…

ところで、我が親友吹田生まれのJ君は名古屋界隈で活躍する名物ドラマーです。いわば生粋の音楽人。
そんなJ君は『セッション』が大っ嫌い。
あんな痙攣みたいな練習してるから上達しないんだ!とか言って憤慨していました。
彼は当然『ラ・ラ・ランド』も大っ嫌い。
主役のゴズリングが「これが俺の求める真のジャズだぜ!」といって演奏するのが糞ダサいシャンソンみたいなのが許せん!映画自体は出来がいいだけに、ここだけ全く受け入れられないぜ!
とか言ってました。


もうね、J君に全面的に同意です。
なんなのあの「City of stars」って曲!
いや、曲自体は悪くないんだけどゴズリングのピアノが最悪(本人がプレイしているかは分かりませんが)。J君はダサいシャンソンに例えてたけど私的には民謡って感じです。どちらにせよちっともカッコよくはない。
これに目を輝かせといてジョン・レジェンドにはドン引きするっていうエマ・ストーンの感性がどうにも感情移入を拒みます…。まあ「オーディションでの成功を夢見る古いタイプのワナビー女優」としてのキャラ説明になっていない事もない…かな?




 

※ ネタバレ警告※ 
以下の記事にて作品の結末に触れています!未見の方は注意!



置いてきてしまったものへの郷愁

Ost: La La Land

しかし何と言ってもラスト10分の衝撃が凄まじいです。

「City of stars」のダサさを跳ね返す究極のシークエンスでした。

女優として成功したミアと、夢を実現させ自分の店を持ったセバスチャン。
二度と出会うはずの無かった二人が、数年の月日を経て再び偶然出会う訳です。一人はピアノ演奏者。一人は観客として。
その瞬間二人の間で弾けるミュージカル!


「もしあのとき何もかもがうまく行っていたら、俺たち/私たち一緒になれていたかも知れないね」


そんな儚い願いが青春の1ページずつを駆け巡ります。
このシーンの疾走感開放感は本当にもう素晴らしいの一言に尽きます。
もうね、大号泣ですよ。爆音の中ひとり号泣するおっさん。まさに地獄絵図。


置いてきてしまった物への郷愁がラストに涙をカツアゲに来るのは『ニューシネマパラダイス』と似ていますね。
古き良きものへのオマージュが映画全体のテーマになっているという点でも『ラ・ラ・ランド』はミュージカル版
『ニューシネマパラダイス』と言えるかも知れません。『ニューパラ』も大好きです。


とにかく本作の完成度は並大抵ではありません。
絶対Blu-Ray買いますッス。

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